【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

空想特撮シリーズ

陰徳ヒーローが登場したときの違和感(おまけ3)

前回の続き ウルトラセブン第一話『姿なき挑戦者』についてです blog.dbmschool.net 相次ぐ謎の人間消失 目撃者がいるのに、犯人はもちろんのこと、その犯行状況さえつかめない不可解な事件に対し、ついにウルトラ警備隊が乗り出したところから物語は始まり…

陰徳ヒーローが登場したときの違和感(おまけ2)

「人知れず善行を積む」✕「ウルトラマン」の話の続きです 基本的に超人であることを隠しているウルトラシリーズの主人公たちは、ウルトラ活動と自分の繋がりがバレないよう、普段から隠密行動を心がけている。 その点では「人知れぬ善行」の資格は十分にある…

陰徳ヒーローが登場したときの違和感(おまけ)

ウルトラマンシリーズといえば、でっかい怪獣とでっかいウルトラマンが派手に戦う展開が多い。 仮面ライダーシリーズには決して存在しない絶対的な条件です。 平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊 ということは、たとえ戦場…

【平成ライダー】陰徳ヒーローが登場したときの違和感<終>

さて、満を持して発せられた名言②「俺には夢がない。でもな、(他人の)夢を守ることはできる」です。詳しくは前回記事を御覧ください。 blog.dbmschool.net 実はこのシーン、名言がカッコいいというより、このときの乾巧には、我々視聴者側が生きているリア…

【平成ライダー】陰徳ヒーローが登場したときの違和感③

では次に、仮面ライダーファイズの主人公・乾巧の名言②(陰徳版)についてです。 (なお、記憶だけで書いていたので②のセリフが間違っていました。厳密には「だが」ではなく「でもな」でした) 俺には夢がない。でもな、(他人の)夢を守ることはできる。 が…

【平成ライダー】陰徳ヒーローが登場したときの違和感②

さて、間に挟んだネタ元の話で「陰徳ヒーロー」というテーマは、実はうすた京介さんの作品にインスパイアされたものであることを明かしました。 blog.dbmschool.net では、皮肉たっぷりにイジる、身勝手な考証を続けてまいりましょう。 『悪役』と『見守る存…

ヒーローと陰徳のネタ元はうすた作品だった話を挟みます

前回、「次回に続く」と終わったので早速その次回を展開しようと思っていたのですが、前の記事にナイスなコメントを頂いたのでご紹介しましょう。 珍しく他のブロガーさんのことを書いてみます tails-of-devil.hatenablog.com 思い返せば悪魔の尻尾さんとの…

【平成ライダー】陰徳ヒーローが登場したときの違和感①

途中で止まっているシリーズ『仮面ライダーの大人向けリアリティ』の派生形として、「誰からも注目されない所でヒーローになりたいか?」について考察していきます。(まあ、これもリアリティのひとつかもしれませんが) blog.dbmschool.net 『憧れのヒーロ…

ウルトラセブンの気持ちを考察する(ペダン星人へのオーバーキル)余談篇

さて、前2回で言いたいことはほぼ言い切ったので、もはや余談の域ですが、ガッツ星人について少し・・ 極めて頭の良いエリート宇宙人ということです。 怪獣戯画 ガッツ星人 セブン暗殺計画 ウルトラセブン 怪獣名鑑 ジオラマ 初戦がヤマ場だったガッツ星人 …

ウルトラセブンの気持ちを考察する(ペダン星人へのオーバーキル)②

せっかくの最強技ワイドショットの使用例として、なぜかペダン星人の「宇宙船破壊」が紹介されていた『決定版ウルトラ兄弟』 決定版ウルトラ兄弟 (1979年) (小学館入門百科シリーズ) やはりこういった場合、怪獣の個体に発射した画像を用いないと、サイズが…

ウルトラセブンの気持ちを考察する(ペダン星人へのオーバーキル)①

なぜウルトラセブンは、ガッツ星人のことは散々いたぶってからとどめを刺したのに、ペダン星人にはいとまさえ与えず、最強技ワイドショットでオーバーキルしたのか? ウルトラセブン ミュ-ジックファイル ふと、そんな重箱の隅を突付きたくなったので考察し…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」⑨

経済的上級ライダーたる ”居候” の地位に到達している一握りのライダーたち。 「一番稼いでるのは、オレだ」という決め台詞が使えない状況の中、最強の座を手にするにはどうすればよいか? 稼ぐことで経済的強さを示せないなら、別な方法を採用する必要があ…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」⑧

居候とは「他人の家に住み、衣食の世話になっている者」というのが一般的な定義らしい。 これこそが昭和から続くライダーシリーズを通じ、主人公の経済生活を分類する『ライダー・クワドラント』の最終形態(理想形)です。 居候最強説 争わない居候ライダー…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」⑦

前回は「劇中で就職したライダー」を取り上げました。 仮面ライダーの経済的クワドラント最上位である ”居候” の地位に、惜しくも到達しなかった、いわば県大会上位レベルの2名ですが、かなりいいところまで行きました。 (クワドラントについては⇩⇩の記事…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」⑥

前回記事では、主人公が居候身分であるシリーズを語ろうとし始めるやいなや、そのラインを外れた存在である【アギト】の話だけで完結してしまいました。 「家事手伝い」からの「一人暮らし」、そして最後はレストラン開業ですから、こう並べると津上翔一が居…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」⑤

次に『居候』に分類される主人公です 昭和のライダーたちになぞらえたような、謎の経済生活・・ このカテゴリーに入るライダーとして【クウガ】【ディケイド】【ウィザード】を挙げたいと思います。 平成ライダーに詳しい方なら「いや、まだ他にもいるぞ」と…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」④

では、平成ライダー主人公の経済的リアリティの続きを検証していきましょう 今回からは「収入不安定組」です いちおう働いてる(?)「実家暮らし」のライダーたち 家業手伝いライダーの【電王】 職人ライダーの【キバ】 いちおう働いてる(?)「実家暮らし…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」③

前回までに『正業収入のあるライダー』『学生ライダー』『資産家ライダー』の面々を挙げてきました。 繰り返しますが私がこの一連のブログ記事の題材にしている平成ライダーは、初作【クウガ】から【ウィザード】までの14作品です。 このうち【龍騎】【響鬼…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」②

往年の仮面ライダーのナレーション風に冒頭説明をしてみますので、中江真司さんの声を想像しながら読んでみてください。 台湾生まれの作家、邱永漢氏はこう言った 小説を書く際つねに気にしていたのは『いま主人公の財布にはいくら入っているか?』だと 人物…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第2弾「主人公はどうやって生計を立てているの?」

さて、気を取り直して第2弾。 我々の生活のリアルさと最も同期するであろう「生活の糧」 仮面ライダーの主人公たちは、この問題をどうやってクリアしているのか? ここが完全に無視されているようなら、私ならちょっと観る気にならないかな。 台湾生まれの…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」⑦

かなり昔の記憶ですが、中川翔子さんのエッセイ本の話から初めましょう。 ネットの宣伝ページで見ただけなので書名も忘れましたが、本の帯に書かれていたとおぼしきフレーズが、私に刺さったのです。 うろ覚えですが 「ベルトが外れた仮面ライダーが、変身解…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」⑥

時間がない! もう出ないと遅刻する! 財布、時計、鍵、携帯・・え~と、あとはゴミだ、ゴミ出さなきゃ! それからえーと・・ 誰もが経験するこの慌ただしさ。 たとえ今日はミスなく乗り切ったとしても、こんなことを毎度繰り返していれば、やがて 「いけな…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」⑤

「【555(ファイズ)】は、私が初めてリアルタイムで視聴した平成ライダーである」ということを、最初に言っておきましょう。 (以降【ファイズ】で統一します) 昭和ライダーの知識しかなかった私に、パラダイムシフトが起きるほどの大きな衝撃を与えた…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」④

戦隊ヒーローシリーズでは、変身直後のメンバーが一人ひとり口上を述べ、見栄を切り、最後に背後で当該色の爆発が起きるおなじみの演出があります。 戦隊の中には1分をゆうに超える「メンバー紹介パート」を持つグループもあるそうです。 「敵はそのあいだ…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」③

私が見ていた平成ライダーは【クウガ】から【ウィザード】までの13作 その中で、変身ベルトの描写が、普段のときでも全体の成形を保って表現されていたのはたったの2作品しかない。 それが【カブト】そして【555(ファイズ)】です。 ただしこの2作品…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」②

いざ、怪人出現! ということになった。 ここで、普段は身につけていないベルトを巻くにあたり、①不可思議系と②完全物理系に分けてみます。 たとえば【クウガ】では、ベルトは古代遺跡から魔物(未確認生命体)とともに発掘されます。 EPISODE 4 疾走 不可思…

仮面ライダーの大人向けリアリティ:第1弾「変身ベルトっていつ腰に巻くの?」①

以前の記事でふれた仮面ライダーをバカにする ”知的な大人” である私の知人が喜びそうな『大人向けドラマ』でも、さすがにあり得ない設定が過ぎると視聴者が呆れてそっぽを向くことがあります。 blog.dbmschool.net やはりそこには、一本芯の通ったリアリテ…

仮面ライダーを「テレビショッピング」として眺める大人の楽しみ方

私は昭和のライダーは子供時代に観ていましたが、大人になってから接した平成ライダーも、初作の『クウガ』に始まり、2012年から放映された『ウィザード』までは全部観ています。(そこで途切れてしまった理由があるのですが、今は割愛します) 各シリー…

特撮を「子供だまし」と否定する場合の注意事項

「平成ライダー」という呼称が一般化し始めたのは、平成12年頃からではないかと思います。 オダギリジョー主演の『仮面ライダークウガ』を皮切りに毎年新しい作品が放映され続け、やがて完全にシリーズ化。最大の特徴であった元号は、すでに平成から令和に…

【ウルトラ公務員】力説の理科雄センセーに賛同し、いっちょかみする件

『空想科学読本』でおなじみの柳田理科雄先生は、語りも上手で面白い。 かつての読者たちも、まさかYouTubeで柳田節が聞ける日が来るなんて、当時は想像もしなかったでしょう。 初代の宝島社から出たシリーズ1作目から読んでいた私もその一人です。 ナット…