中谷彰宏さんといえば「スピード」シリーズで知られています。
(「スピード」だけではありませんが)
中谷さんは、インタビューに応え、こんなふうに語ります。
締め切りに追われて必死に原稿を書いている最中、電話が鳴る。
取ってみると、女の子からだった。
「ごはん食べた?」
楽しい時間が過ごせそう(💑)
でも目の前には書きかけの原稿。
完成までにはまだ時間がかかりそうだ。
放り出してデートしたい。
でも仕事の信用を失うわけにはいかない。
こんなとき、「スピード」の中谷彰宏は、どうやってこの困難な状況を克服するのだろうか?
FineGraphicsさんによる写真ACからの写真
これも、神田昌典さんの教材の中で言われていたことで、ご自身がその状況に立ち至ったときの身の処し方を、簡潔に述べておられます。
中谷さんは、電話を受けた瞬間、相手のことを思います。
女の子の『ごはん食べた?』は、
『ごはん食べよ』だよね
そんなとき、自分の答えは常に「OK」と決まっているというのです。
メチャメチャカッコよくないですか?
仕事がどんな状態であっても、一瞬も迷うことなく「OK」とまず答えを出してから
じゃあ、どうやってこれを効率化して楽しいデートの時間を手に入れるか?
というチャレンジの中で「スピード」シリーズが積み上げられていく。
こういう時に、逃げ腰な気持ちで向き合って、偶然それで成功したからといって「これが私の実体験です」なんてハウツーの提供みたいに語っても、小手先の理屈を見透かされそうです。
「まず『OK』と返事してから、善後策を考える」
一見、行き当たりばったりで信用ならぬ印象です。
お行儀のよいビジネス書では、タブー行為として紹介されそうです。
でも、これを経たところから「スピードシリーズ」が生まれています。
毎回 “逃げ” を放棄して正面から戦う決意をするので、1回ごとに「本気度」は高い。
集中力を最大限に高めた本気の効率化です。
中途半端に逃げて、失敗しても格好がつくような立ち回りは、実は格好良くない。
「中谷彰宏のスピード」はクイック&クールがモットー。
「 速くて(クイック)& 格好良い(クール)」
これは、最も大事なことを、何よりも大切にする決意から始まる闘いの歴史。言ってみれば戦歴です。
ただのハウツーならマトモに聞こうとは思いませんが、歴戦の勇者が経験した「大切なものを守る戦いの昔話」ならば、せがんででも聞きたいと思います。