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新天地で左遷された劉邦、そして四緑文鳥の記事たち

ヒーローこそ、一度は地に落ちる

懐王との約束どおり、関中に一番乗りして秦帝国を陥れた劉邦は、本来なら「関中王」になれるはずでした。

元はと言えばただのならず者だった劉邦が、何を成すこともなく中年というほどの歳になった頃、乱に乗じて能力もないまま将軍に押し立てられました。

そこで大役を任されたうえ、まんまとそれを達成する幸運を拾いました。

 

同僚でライバルだった項羽の存在はあるものの、約束は約束。

とうとう王侯になれる大チャンスがきたのです。


項羽と劉邦(中) (新潮文庫)

 

しかし、後から到着した項羽は激怒して劉邦を殺しかけ、怯えた劉邦はその後、すべてを項羽に奪い取られ、王になるはずの関中から追い出されて僻地に追いやられます。

 

新天地に到着してから、わずかの間で突き落とされて、とぼとぼと「栄転」させられたのです。

依然として項羽と劉邦の上司である楚の懐王が存在する以上、項羽は劉邦と同じ”社員”のはずです。

 

なぜ、昨日までの同僚が、社長を差し置いて自分を僻地に飛ばすのか?

左遷される身としては、項羽には恐ろしくて文句が言えないけれど、天を呪う言葉くらいは出したくなるでしょう。

 

こういうことは現代でも起きていることでしょう。

実は、私のブログでも似たようなことが起きています。

しかも、このはてなブログで……

 

 

私は、シーサーブログでも別の記事を公開しています。

「データベースのトリセツ(絶対的番外編)」という名です。

 

「絶対的番外編」という名は、このはてなブログが「番外編」だから、新たに付けなおした名前です。

 

元々はシーサーのほうが大先輩のブログでした。

はてなブログを開設する際に閉鎖するつもりで、一度は全記事がこちらへ引っ越したのですが、このブログをマジメ路線にシフトしたために居場所を失い、都落ちで古巣に帰らされた可哀想な記事たちです。

 

栄転と言われて赴いた新天地で、そぐわないから出て行けと言われて戻されるとき、古巣の名は『掃き溜め』と化し、新天地に残れたかつての仲間たちからは「左遷されていく場所」というイメージが定着する。

 

いかにも会社っぽい。

そのいきさつに愚痴っている記事もあります。

 

shirobuncho.seesaa.net

 

しかし、まじめ一辺倒ではなく、ふざけているからこそ、リアルなことを題材にしてもデフォルメされ、和らぐという利点は捨てがたいことだと思っています。

 

ビジネスの現場には、過酷なこと、辛辣なこと、非情なことが多くなる。

「人に喜ばれる仕事」というと、無条件に「それで通せばよい」と思い込んで良い気がするし、周囲の(無関係な)人は、無条件に拍手喝采してくれるかもしれません。

 

 

しかし、ほとんどの事業は競合がいて、戦いの中にいる。

「人に喜ばれる仕事」をしているのだから無条件に発展するとはかぎらない。「人に喜ばれる仕事」は『人に喜ばれる市場』に属していて、そこでは競合とのえげつない戦いが行われる場合もある。

 

その渦中で生き抜いていくとして、全員が清く正しいというだけで、その他の条件は無視して商売が繁盛し、魅力ある会社と思われるでしょうか?

 

競争があり、その中で認められた実績を持つ「清く正しい、心がけの良い人」だからこそ、美しさが際立ちます。

 

やはり、優しい善人しかいない世界は魅力の要素が無い。

汚れ役、道化師がいる世界だからこそ、様々な人間味を生じ、我々に何らかの感情を引き起こしてくれる。

 

「人に喜ばれる仕事」をする人に、見せていない裏の顔がある。

だからこそ、見えないその部分を感じるほど、尽きない魅力に惹き付けられてしまう。

これこそ“奥ゆかしさ”というやつではないでしょうか。

 

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Canape104さんによる写真ACからの写真

 

悪役が務まるのは、ヒーロー並みの魅力を持つ者のみ

悪役(ヒール)を、ヒーローが務める。

「絶対的番外編」の大半を占めるのは、私が少年時代に大好きだったウルトラマンたちです。

 

大人になった今でも、彼らは相変わらず絶対的なヒーロー。

彼らこそ「絶対的番外編」のキャスティングに相応しい。

 

彼らが演じるのは、縦型社会で働くサラリーマンの姿です。

そこで起きる悲喜こもごもな事象が、「株式会社M78」を舞台に描かれています。

 

不十分なインフラで過重労働を強いられ、必死の頑張りで上げた成果は、内部留保や働かない役員の報酬に化けてしまう。

 

shirobuncho.seesaa.net

 

自分たちの業務がアウトソースされたときに引き起こされた外注イジメ。

 

shirobuncho.seesaa.net

 

本社のドロドロ具合が己の美意識に合わず、一匹狼になった上司に雇われた派遣社員たち。

 

shirobuncho.seesaa.net

 

などなど、いずれも真面目に書いたら暗い展開になりそうな話です。

 

しかし、「険悪なドロドロ」「醜い足の引っ張り合い」「優秀を気取るバカ」など、自分が見聞し、あるいは実体験した憤懣やるかたない思いも、ツッコミどころ満載のウルトラ一族の活動に置き換えると、割と言いたいことが言える。

 

さすがはヒーロー。

このような大人向けの活躍もできるとは…

 

しかも、しっかりと役職まで規定された“組織”の中で働く彼らだからこそ、我々の感覚に馴染みやすいリアリティを感じる。

 

…と、書評みたいに書いてしまいましたが、しょせんは私の駄文です。

 

子供時代には当たり前に受け入れていた矛盾点に、私と一緒にツッコミを入れて楽しみませんか?

 

いや、私のツッコミにこそ、ツッコミを入れたい方もいるでしょう。

そんな具合に、色々と楽しんでいただけたらと思います。

(とはいえ、懸命に紹介記事を書いている「本編」より、こっちの「絶対的番外編」に流れる人が多かったら、それはそれで悲しい・・)