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給付金申請書の様式で「希望しない」は欄外扱いに

東京FMのワンモーニングという番組の中で、郵送申請書の勘違いが多発していることについて「ねとらぼ」編集長が説明していました。

(内容的には以下のサイトで書かれていることです)

nlab.itmedia.co.jp

 

すでに様々なところで報道されていることですが「給付金の受給を希望されない方はチェック欄に✖をしてください」と書いてあるから、つい「希望者はチェックをしてください」と勘違いしてしまうという件ですね。

 

大勢でする作業のマニュアルは、少しの不足が膨大な影響を及ぼす

番組ではMCの鈴村健一さんが「希望されない方を意思表示させる必要性があるんですか?」と質問しています。

www.tfm.co.jp

それについてはどうやら、給付申請書が1世帯丸ごとのものであり、中には希望しない人が混ざっているかもという気遣い(?)ゆえ、そのような項目を設けたということですが、これについては色々と物議をかもしているところです。

 

なぜこのような間違いを引き起こす様式になっているかというと、国が自治体に送った郵送申請書の参考例に発端があり、各自治体ではそれを真似て作ったためということです。

 

住民の思考や行動にまで思いを馳せられる自治体

しかし、中には独自解釈で国の参考例に手を加えた自治体もあり、たとえば山形市では正にその勘違い惹起を懸念して、問題のチェック欄を排除した様式に変更したとのこと。

 

良いですねその姿勢。

「お国はこう言ってるが、これは実態にそぐわないのではないか?」

 

そう思ったとしても、それを形に出来る自治体は、本当の意味で当事者意識を持って住民と向かい合っていると思うし、決定者の度量も大きいと考えられます。

blog.dbmschool.net

 

書類の様式作成を【システム開発レベル】で行うべきユーザー数

私も普段、申請を受け付けてその後の作業を行う業務をしていますが、こういうのは身につまされますね。

作り手が考えたとおりに、使う側は解釈しないというところから考え始めないと、窓口などの現場がとんでもない厄災を被ることになる。

 

「ユーザーは何をしでかすかわからない」という観点から作られるというシステムのフールプルーフと同じで、想像を超える奇抜な操作をするユーザーにどこまで対応できるか?と、奇抜な操作をさせないワンウェイな誘導を、どうやって実装するか?が焦点で、不特定多数の利用者を想定した場合には、特別重要なことです。

 

私自身が社内でシステムツールを開発するときにも、かなりがんじがらめの制御をかけたり、ユーザーを徹底的に絞り込んで扱わせたりと、様々な対応が求められるところです。

 

ちなみに、司馬遼太郎さんが「私の文章作成法」というエッセイの中で自らの文章技術について語ったところによると「1台の荷車には、荷物は1個だけ積む」ということです。

 

1つのセンテンスでは、言いたいことを1個だけ表現するようにすると、伝わりやすくなるということですね。

 

これを書類に置き換えれば、1つの欄や、明細1行の中に、複数の要素を混在させないということになると思います。

 

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Usagino Sakuさんによる写真ACからの写真

 

 単一目的の書類に混在させる別要素は「注意事項」として別記する

今般の流れの中で、コロナに関する特別給付金については「全員希望」というスタンスで申請書を作ったほうがよいと思われるので、申請書全体が「希望受付用紙」とすべきだと考えています。

 

つまり、一行の明細の中に「希望しない人は」など、主旨と異なる要素を混在させてはならないとして、余計な気を遣わないことに徹すべきです。

 

「もし希望しない人がいたら」という気遣いは、欄外の最後にわかり易く注記して、そこに記入させるようにすれば、ミスは激減すると思います。

 

これはもちろん、今回の件の申請書だけでなく、普段のビジネスの中で書面などを作る際も同じ考え方が適用できます。

 

○○用の様式だから、あれをベースに文言を変えればいい

という作り方ではなく、

今がどんな局面で、誰を相手に、何をさせたいのか?

ということなので、新規作成に近い感覚を持たないと上手くいかないことが多い。

 

私は「様式作成」はただの作業ではなく、かなりの知的労働であると個人的には思っており、そのつもりで普段の業務に取り組んでいます。

(だから、かなりうるさがられてもいますが・・)