『職場の人間関係』には色々な形がある。
配属された新人が、複雑多岐で正体のわからない不文律に取り組むのは、雲をつかむような話かもしれない。
だからといって、ただ怖れ、怯えていても仕方ない。
職場では必ず業務が行われている。
ということは、それを媒介とした一定の法則は、必ず存在すると言ってよい。
「ここでのボスは誰ですか?」と聞ける新人はまずいない
ドラマなどで、配属初日からキャラ出し全開で職場の空気を換えてしまう、底抜けに明るい主人公などを見ることがあります。
さすがにそういうのは極端すぎますが、実際に飛びぬけて華やかな雰囲気で一世を風靡する新人というのも居ないわけではない。
ただ、当然ながらそうでない人のほうが圧倒的に多いので、あくまでも「一般人」として初対面の先輩たちとのお付合いを、慎重にして行くに越したことはない。
「知ったかぶり」と「無口なスローモー」「しゃべりすぎるスローモー」は悪目立ちのリスクが高い
細かなことを知らない新人としては、いきなりアンタッチャブルな人間関係にふれるリスクを冒すより、まずは仕事を介して自己アピールや人間観察をするのが無難です。
だからといっていいとこを見せようと張り切り過ぎたり、慎重になるあまり速度を犠牲にして極端に自分の殻にこもってしまったり、逆に「口より手を動かせ!」と言われたりして、しょっぱなから良くない印象を持たれると、リカバリーがキツくなる。
「この職場の不文律はなにか?」
人事担当者や役員クラスの幹部は口にしない(知らない)けれど、職務現場には公式に用意されたマニュアルの他に、もうひとつの裏メニューがある。
その裏メニューによる選別にパスする必要がある職場は、はっきり言ってかなりあると思います。
「これは不文律だ」と悟ったら、論理的説明要求は放棄する
職場に隠れている不文律マニュアルの多くは観念的なものだったりする。
そこで使われる計数や時間は、個人の感覚やその時の空気によって左右されるので、本来は明確な時間尺や分量というものが曖昧です。
ゆえに、不文律による新人の採点は、本来の業務の評価基準とは必ずしも一致しない。
けれど、それこそが重要であることは多い。
配属現場の「不文律」まで教えてくれる人事の採用担当はほぼいない
【1】入社のためには採用試験や面接
【2】入社後は現場の不文律試験
1はワンタイム。
一度パスしてしまえば、あとは再試験みたいなものは無い。
人事の採用担当者とは、たまに廊下ですれ違ったときに挨拶でもすればよい。
同席していた配属先のトップとは、業務で直接関係しないことが多かったりして、さほど顔も合わせない。
しかし、2は永続する。
そして、人事担当や上層部の人間で、この点に習熟して的確に指導できる人はほとんどいない。(でもたまに現場の空気に通暁している”達人”がいる)
だからこそ「マニュアルがあるからそれを習得すればよい」みたいに言うが、「マニュアルを使いこなすためのマニュアル(不文律)」について言及されることはまずない。
入社後の”常時試験”は業績や能率の評価とは別基準
極論すれば、仕事をおぼえる以上に「その職場で上手くやっていける」ことが、落とせない必須事項と言ってよいでしょう。
余人をもって代えがたい特殊能力の持ち主でもないかぎり、その現場での不文律を習得して使いこなすのが、暗黙の了解の『基礎スキル』である実態を否定できない。
まずは【不文律世界における評価の高さ】を得てしまうと、初期段階では何度もしなければならないであろう“質問”がしやすくなる。
これは経験上、かなり重要なことでした。
教育システムと業務の仕組みができていない現場では「質問可能資格」の取得が役立つ
新入りの情報量は、先人たちに比べて絶対的に少ない。
いや、「業務の知識」なら着任前に習得しておけるかもしれない。
しかし、『現場で業務知識を行使するときの決まりごと』は、現場でしか学べない。
ここで正論を持ち出すのは、経験上、極めて危険と言えます。
「正しいことをしてるんだから、周囲はみな私の意見を採り入れるべき」
というのは、その代表的な正論でしょう。
しかしそれに対して、現場が正しく反論してくれることは、まず無い。
「まあ、言ってろよ」という冷ややかなリアクションと、その後の逆襲の呼び水みたいなものになってしまうことがある。
やはり『その現場で正しいこと』は、先人の教えを乞うのが手っ取り早い(というか唯一の手段)。
だから、初期のころはどうしても必要になってしまう“初心者の質問”をしたい場合は、事前に「質問しやすいキャラ」の認定を受けておくと、万事やりやすい。
(その認定もまた不文律です)
・・・アレッ?
Cocoonは?
・・・Cocoonの話、言いたい~
Cocoonマニュアルの話、言いたい~(RGのネタっぽくなってきたな)