今日の東京地方は、しっかりとした雨が降り続いています。
それでも、暑いことに変わりはありません。
台所でちょっと火を使うと、いつでも飛び出せるよう前のめりに身構えている大量の汗が、「そら来たぞ!」とばかりにどっと吹き出し、今が猛暑の最中であることを気づかせてくれます。
1日の長時間を過ごす机周りに群がって置かれる「暖房器具」
私は先日chromebookを購入して、家ではほとんどこれを使うようになっています。
今まで使ってきたWindowsマシンの立ち上がりの遅さや、ファイル起動や動作の不安定さに不全感を感じるようになったこともありますが、使用電力の多さに対し大いに疑念を抱いたからです。
ルーターは「✕2」の暖房器具
ついでにこのとき「ルーターの使用電力」についても見直すことにしました。
我が家では有線のルーターに無線ルーターを取り付けています。
それぞれの本体とACアダプターに手を触れてみると、結構な熱を持っています。
冬なら暖房の一助として、こじつけながらもその意義を見出すこともできるが、酷暑の中でそんなことを言ってられるかと考え、工夫をすることにしました。
バンドル版PCの「エコモード」は購入価格にマッチしているか?
ちなみに、家電店とかで普通に売っているパソコンの「省エネモード(エコモード)」というものを、私はマユツバだと思っている。
自作PCを手掛ける人の中には
「買ってから処分するまで一度たりとも使わないような機能を勝手に組み込み、その分定価に上乗せしているからバンドル版が嫌い」
という理由の人が割といるようで、そういうブログはチョイチョイ目にします。
PCメーカーがドヤ顔で主張する省エネモードには「使われていないアプリを自動で待機状態にする」といったものがあるのではないかと思いますが、それなら最初から勝手に起動するなよ、というものもかなりある印象です(アシスタント機能とか)。
”勝手に起動”させておいて、それを”自動で待機状態”にすることを、世間では「マッチポンプ」と呼ぶのではないかという、PC自作派たちの慟哭が聞こえそうです。
一番の省エネ機能は「マニュアル操作すること」
PCを高いレベルで使いこなす人ほど「今自分に必要なアプリ」に対する感度が高いので、そういったアプリのオンオフは意図的にコントロールしたいでしょう。
車の運転にこだわりを持つ人が、たとえば「アクセルを踏んだ分だけ、エンジンを回したい」という願いがあり、自分の踏みしろをトルクコンバータにお任せするオートマチックトランスミッションを避けるようになるのと同じことかもしれません。
”無くても良い機能”のオンオフを勝手にやっていることを以て「省エネモード」とは片腹痛いというのも、PC自作派の譲れない想いなのではないかと、私は思っています。
ルーターの持つ「省エネ機能」
そして、ルーターの話に戻ります。
ルーターは、PCメーカーの勝手な思惑による「自分たちが入れたい機能」とは異なり、『繋がるか、繋がらないか?』というシンプルな大前提です。
そこに何かを付け加えるとしても『速度は速いか、遅いか?』という要素ぐらいでしょう。
つまり、ルーターにおける省エネ能力は、割と簡単に要/不要の判別ができることになる。
このサイトの説明がわかりやすかったのでリンクを張りますが、こちらが『繋ぐのか繋がないのかの選択』
そしてこちらが『速度調節の選択』(どちらのページも表記の文言が一緒なので、カード型リンクとテキスト型リンクの形にしました)
無線LANルータは、ECOの時代へ!|ルータ活用コンテンツ|AtermStation
PCの省エネ機能にたとえるなら「一定時間操作が無い場合に、ディスプレイをエコモードにする」と同じレベルの『要/不要の意義が明快で、効果が目に見える』が、ルータの持つ省エネ機能です。
良いルーターを持っていない場合の省エネ機能も「マニュアル操作すること」
ただし、我が家ではそんな機能を持つ良い機種は使っていない。
だから、完全に使わない時間があるならば、毎回電源を落とす方法を試みました。
AC電源を操作しやすい場所にある一つのOAタップにまとめ、こまめにON/OFFするように心がける。
なにせ、ACアダプターと本体が暖房機能を有するほどの電力負荷がかかっているわけですから、たとえ1時間や2時間といえども、空白時間の電力使用を丸々カットすることには意味があるという判断です。
そして、それに加えて「省エネモード」のPCであるはずだけれど、底面が激熱で、常に空冷ファンが限界まで回っているダイナブックがほぼ稼働しない状況を作ってみたところ、電気使用量にはかなりのインパクトがあったもようです。
大容量の冷蔵庫に買い替えた影響を吸収する効果
5月末に冷蔵庫を大きな物に変え、それに引きずられて増えてしまっていた電気使用量が、対前年比で明らかに低下している。
まあ今年はエアコン稼働が例年より遅めだった事があるにせよ、在宅勤務の日数が昨年より少し増えたことと相殺されたと考えると、効果はあったと考えられます。
やはり、1日中付けていた暖房4個(ルーター、無線ルーター本体とACアダプター)という状態を大幅改善し、火傷しそうに熱くなるPCと常に限界稼働の空冷ファンが99%減になったことは大きい。
ついでに熱中症予防にも効果があったのではないでしょうか。
OA機器が熱源となっている机周りに一日じゅう座り続けていて、さらにそこでUSBのファンを使ったりしていると、余計に机の周りの電力消費が増え、のぼせるのは頭ばかりで冷えるのは財布ばかりという嫌な図式になります。
おまけに、ライフラインである電気料金には消費税の負担軽減はありません。
ツラい思いをしたことに対してまで、消費税は容赦なくかかります。
「省エネより省コスト」
ルーターに触ってみて「熱いな」と感じたら、ついでにACアダプターにも触ってみてください。
そして、もしも省エネ機能がない機種だった場合は、自己防衛策として買い換えるか、「使わない時間帯はオフにする作戦」を敢行しやすいように、操作しやすい場所のOAタップ(できれば各口でON/OFF切替可能なもの)に集中し、こまめな節電をご検討ください。
経済感覚のない人たちが政治を回しているので、この先何があるかわかりません。
よほど余裕のある方は別として、私のような一般庶民にとっては「省エネ」より「省コスト」を軸に物事を発想すべきときだと考えています。