【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

素人の国債2(”借り換え”なら「歳出」と同額の『歳入』があるはずだ)

国の借金(と財務省が言い張っている)……国債

 

年々積み上がる発行残高は「将来の子供たちへのツケまわしだ」と、使い途を決めているわけでもないのに、なぜか一方的に一般国民が責任を負わされ、脅されている

 

令和3年度の国債発行額は当初予算ベースで236兆円と喧伝され、過去10年の資料で確認しても圧倒的に多い。

 

財務省HP「国債発行額の推移(当初ベース)」

https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/hakkou03.pdf

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(上記URLからの抜粋)

 

 

ダントツに多い『借換債』について少し知っておこう

上の図の中で、さらに令和3年だけを抜粋した。

 

素人目で見て、この中で特に気になるのは何といっても、内訳項目の中でダントツに多額の『借換債』だ。なんと全体の62パーセントを超えている

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なぜこんなにも「国の借金」が発生しているのだろう?

令和3年度に予定される「国の借金」は、この『借換債』がその62%強を占めている(他の年度の比率はもっと高い)。

 

ならば、この部分を改善すべく手を付けるのが「国の借金」を最も早く退治する有効な策ではないのか?

 

なお、緊縮財政をやっても、おひざ元の各省庁は全くあてにならないことは、以下の記事でふれた。

blog.dbmschool.net

各省庁は不用を出して翌年度予算をカットされる恐怖から、どんなに節約して予算を余らせても、余った予算は無理やりにでも事業をひねり出して自らが使い切る

 

命と引き換えにしてでも「付いた予算は絶対に余らせない」

つまり国庫には返さない(歳出の削減は絶対しない)

 

これが「使っている側」の一柱である国家公務員の見解だ。

 

散らしてしまう前に叩くことは可能なのか?

そもそも、各省に示達した予算に対し、後になってから「節約しろ。余ったら返せ」と掣肘を加えるのはあまりにも効率が悪い。

 

各個に散ってしまったものを、いちいち潰そうとするのは得策ではない。

 

しかし、『借換債』という巨大なターゲットを潰すのなら、遥かに効率が良いのではないか。

 

最強の敵さえ倒せば、あとは遥かに小粒な奴しか残っていない。

なんといっても最強の敵『借換債』は全体の62%なのだから。

 

こいつを片付けるために、まずは正体を探ってみよう。

www.tokaitokyo.co.jp

ここで書かれている文章は、基本的に財務省が国債の内訳項目の説明に使っているものと一致しているので、公的な資料としても十分に通用すると思う。

 

少なくとも【発行額】に踊らされる必要はなさそうだ

上の資料によれば、借換債とは「償還資金調達用の新規発行債券」を指す。

 

新たな財源として発行されるものではないので、国の債務残高を増加させない

 

なぜなら、発行額がたとえ国債発行高の62%超を占めても、発行された分が特別会計の収入として計上されるからだ。

 

常識的に考えれば ”借り換え” は『借金の移動』であり『借金の増大』ではない

 

上の資料をもとに考えれば、償還(返済)のために62%を超える多大な金額を発行しても、発行された途端にそれは『歳入』となるらしい。

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…オヤオヤ?

「国債は国の借金」のはずだ。

 

それも、令和3年度は未曽有の大量発行

これらは皆、将来の子供たちに負わせる新たな負担と我々は思わされている…

だから「返さないといけない」と。

 

そして「歳入が足りないから国債を返せない」と税収を増やす施策を名目に、ひたすら税の負担増や補償の減額が繰り返され、我々の生活は苦しくなっている。

 

しかし、発行内訳をよく見てみると、大げさに発表される国債発行額の半分以上は、残高の入れ替えをしているだけだった。

 

『残高の増大』はともかく『多額の発行』については別に、全額が ”新たな借金” ということではなさそうだ。

 

「借りたこと」を大げさに騒ぐな

「借り換え」ならば、新たな借金をすることは避けられない。

 

ただし、新たな借金はすぐさま旧貸主の手元に移るので、そちらの分の債務残高はゼロになる(下図参照)。

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<上の図の前提>

A銀行から150万円借り入れ、50万円返済した時点で、B銀行から有利な条件での融資を受けられることになった。

 

全体の62%超を占める ”国債の借り換え” では「国の借金」は増えない

……ということで、新たにB銀行から借りた100万円が手元に入ったが、それは即座にA銀行に返済した。

 

ここでのキャッシュフローは以下のとおりだ。

1.B銀行からのインフロー

2.A銀行へのアウトフロー

 

一連の資金移動が始まる前の借入残高は100万円

資金移動完了後の借入残高も100万円

 

前後で「借金の額」は動かない。

 

たしかに「借り入れ行為」そのものは、【A銀行からの150万円】と、【B銀行からの100万円】を行ったが、A銀行へは完済してしまっている。

 

当然ながら、返し終わった残高金額のことを ”借金” とは表現しない。

損益計算書やキャッシュフロー計算書と、貸借対照表を一緒にしてはいけない。

 

かたや【フロー】、かたや【ストック】であり、同じように数字で示されてはいても、性質が全く違うのだ。

 

【歳入】を表す資料は、一切示されていない

財務省ホームページに掲載されている「国債発行額の推移」には、キャッシュアウトのフローしか示されていない。

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これはあくまでも「国債発行額」を表すための資料であり、キャッシュアウトだけが示されるのは理の当然だが、こちらだけを取り上げて云々するのはフェアではない

 

国債発行は、その利払いを含めて【歳出】であるため、純然たる『国の借金』を正しく伝えるためには【歳入】と相殺して、歳出が上回ってしまっている形で示さないと、”借金”と表現することに説得力を感じない。

 

「新規発行債」は特別会計の収入だが、それを返さないで持ってるわけ?

”借りたほう” だけを一方的に積み上げて「こんなにも借金してしまった!」「債務残高は年々積み上がっている!」という感覚が、私にはわからない。

 

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B銀行から借りた100万円は、キャッシュ・イン・フローで「キャッシュの流入」である。

 

企業会計のキャッシュフロー計算書だと、「借り入れ金額」というのはプラス表示になる。

 

一方、借入金の返済はマイナス表示。

キャッシュが手元から出て行ってしまうからだ。

 

100万借りて100万返した場合、収入イコール支出となるはず

 

なのに、B銀行から借りた資金を手に握ったまま「大変だ!借金が増えた!」と大騒ぎしているのは頭の働きを疑われても文句が言えない。

 

現に政府も、借り換えでは毎回しっかり返済(償還)していて、不履行は起こしていないはずだ。

 

【歳入】を勘定に入れずに「借金」などと言うのはおかしい

私の素人目で見ても、令和3年度の国債発行額のうち借換債が占める62.4%は、発行と同時に【歳入】になる。つまり『国の収入』だ。

 

236兆円発行される国債のうち、少なくとも62.4%は新たに増えた借金ではないのだが、「国の借金」というフレーズばかりを聞かされていると、この点に考えが及びにくいことは事実である。

 

常識を解し、かつ、悪意ある刷り込みを行おうと思わない良心的な人は、支出するほうだけを他人に指し示して「もう破綻だ!」「タイタニック沈没だ!!」などと奇妙奇天烈なことは決して言わないと思う。

 

ましてや、日本国の国家公務員の中でも特別に優秀な財務官僚様が、日本国民を陥れるような愚行などは犯さず、醜態を世にさらすはずがない。

 

彼らは立派な公僕『全体の奉仕者』なのだから。


ならばこれは私の早計ではないかと思われる。
もう少しほかの内訳項目を探ってみよう。

(続く)