不安や恐怖を感じたとき、人は感情的になる。
物価高の進行と、自分の生活の行く末を思って、不安になることは悪くもなければ愚かでもなく、普通のことだと思う。
元々が立憲民主党の議員からの質問だったせいか、この人のこの意見に賛同する人の熱量が高い気がするなぁ・・
私はこの三浦さんという人が話している映像を一度も見たことがないので、先入観と言えるほどのものはありません。
しかし、私はこの人に賛同できない。
かといって、立憲民主党も好きじゃない。
”野党第一党”の虚名にしがみついて、自分の図体を扱いきれてない気がしてならないからです。
だいたい、党内野党なんて持てるほどの器量はないでしょ。
だからせめて「減税派」と「増税派」をきっちり分けて袂を分かち、党員の人数を減らさんと意志の統一が図れないよ、あなたたちは。
それはさておき、三浦氏の「感情論で専門家の意見に反論するな」は、問題ある発言だと思う。
物価の上昇に不安な感情を持つ国民が多数いることを、市場調査の結果として出している専門家もいる。
そして、国会議員とは『代議士』であり、国民の声を反映する働きをしなければ役立たずの金食い虫ということになる。
その意味で、立憲の議員は国民感情を代弁したといえる。
それに対し、「マクロ経済では」とか「家計っていうのはね・・」などと理屈を振りかざして否定にかかるのは危険な思想に思える。
「不安を感じるあなた達は間違っている」と、受け取った側が解釈することも可能だからだ。
指摘を受けて萎縮し、不安な思いを口にすることさえできず、そのまま潰されていく人もいるだろう。
逆に反発して火種を大きくする人もいて、どちらにせよ、感情的になっている相手に正論をぶつけてやり込めるコミュニケーションは得策とは言えない。
実際に経済的に困窮し、命かかってる人もたくさんいるわけだし。
しかも、すでにかなりの人が日銀総裁の発言に憤っているこの状況の中で「本当に愚かね、民衆は」と、教科書の正解を押し付けることにもなってしまっているわけで、むしろそういうことを言う人間のほうが、よほど愚かだなとも考えてしまう。
「今議題に上がっているのは『パン』の話よ。あなた達でも口にできる『ケーキ』の話ではないの。理解できるかしら? おバカさんたち」って感じかな?
「そうじゃない、彼女の指摘はあくまでもパヨク立憲の議員に対するものだ」という三浦氏擁護の人は多いだろうが、あくまでも議員とは代議士であり、国民の声を反映しないなら存在しなくてよい連中なので、この場合『感情でものを言って何が悪い』という言い方もある。
正直、この不安を感じる状況の中、三浦氏の発言は決して気分の良いものではない。
不安を感じる国民がいて、それを議員が国会内で声にすること自体は、責めや咎めを受ける行為ではないはず。
日銀総裁の発言を正当化するならば、立憲議員の質問の正当性にも目を向け、対等に批評するべきじゃないかと思われる。
物価高騰に不安を感じている人がいるというのも確かな事実なのだから、白議員の発言もまた「事実しか語っていない」と言えば・・それだと保守層から攻撃を受けるってか?
いずれにせよ黒田、三浦の両氏は、物価高騰の影響を感じないほど、ご自身たちは経済的に安全圏に居るのは間違いないでしょう。
それはべつにいいけれど、民衆を蔑んでいると捉えられかねない発言は慎んだほうが良いと思うなぁ・・