私の記憶では、今からちょうど10年くらい前、ネットで「有田芳生は韓国の手先!」みたいにガンガン叩かれていた。
当時、有田氏のSNSを見たところ、街頭演説を ”ネトウヨ” に邪魔された旨のつぶやきが書かれていた。
そのネトウヨなる者たちが何をしていたかというと、韓国の国旗を振りながら「有田コール」をしていたらしい。
つまり、「お仲間からの励まし」を、嫌がらせでやっていたということだろう。
【有田芳生は韓国の味方】という印象付けを、ドギツクやっていた光景が「韓国国旗と有田コール」だった。
しかし、そんなママゴトは終わりだということが、とうとう報道で示されることになったのがこの記事だ。(下村博文氏への選挙支援で有田芳生氏を中傷するビラを投函?元信者が告白 ライブドアニュース2022.9.21)
有田を当選させたくない統一教会と、有田に負けたくない下村
記事によれば、有田という人は1980年代から統一教会の霊感商法を追っていた。
同じ選挙区の下村博文と統一教会が、固い絆で結ばれる要因として、こんなに色濃いものはない。
記事には2009年のことが書かれていて、この時から「有田責め」が本格化したかに思える。
有田氏は2010年には民主党から参院選で当選している。
次の選挙で民主党から政権を奪還したい自民党にとって、民主を叩く材料なら何でも欲しい。
保守を自称する自民党には、嫌韓の意気上がる「有田責め」は有効だ。
反共を自称する統一教会と、保守を自称する自民党の皮肉
本来、統一教会が日本人に仕掛けている反社会的行動に切り込むのは、日本を守るために大事な行為のはず。
しかし、”パヨク” のはずの有田芳生がそれをやり、統一教会が有田氏を排除しようとしているだけで、十分に変な話だ。
いくら統一教会が「反共」を自称していても、だからといって霊感商法による多額の金銭被害が「必要経費」なんてことはあり得ないだろう。
それに洗脳・家庭崩壊だって捨ててはおけない。
むしろ共産主義思想が広まるよりもタチが悪い・・というか、共産主義拡散防止の効果にもなっていない。
結局、統一教会の反社行動に水を差すという、むしろ「保守思想」の有田氏を排撃する行動を、自称保守の自民党が支持し、結果としてネトウヨが有田氏を攻撃する不思議な光景が、私が目にした2012年のSNS情報だったことになる。
ここから判断すると、やはり下村博文、そして安倍晋三が「保守」なんてのは、全くのまやかしだったことがはっきりする。
だからといって立憲民主が良いと言えるわけでもないが、少なくとも安倍政権は、票と引き換えに大切なものを売り渡してしまったことはたしかだ。
買った側の統一教会と、売った側の自民党が、反面調査のように双方攻められている。
同時に、五輪でカネを送った側の企業と、受け取った側の電通関係者が、反面調査のように双方攻められている。
どちらもトリガーは「安倍晋三」といって差し支えないだろう。
『保守の旗頭』安倍晋三がどんな人物だったのか、どんどん浮き彫りになってくるなぁ。