昔から数えきれないくらい見聞きした言葉。
「話し上手は聞き上手」
でも、どういうわけかこの言葉、慰め言葉と説教でしか聞いたことがない気がします。
みなさんもそうじゃありませんか?
「私は話がヘタで、いつも『どうしてちゃんと言いたいことが言えないんだろう』って、毎日のように落ち込んでるんです」
と、嘆いている「お悩みさん」がいたら、条件反射みたいに言ってしまいそうになる人はたくさんいるはずです。
「話し上手は聞き上手」の『意味』と『使い方』の違和感
でもこの言葉、私はどうしても馴染めない。
なぜなら上記の ”お悩みさん” のフラストレーションは『言いたいことが言えない』なので、欲しているのは『アウトプット』だから。
と、あえて表面的な言葉のみで判断してみるとしてみましょう。
(以下、逆説的な言い方で進みます)
「話し上手」はやっぱり話しが上手
コトバンクの説明がしっくり来たのですが、いかがでしょうか。
本当に話の上手な人は、人の話を聞くことも上手である。話のうまい人は、じつは人の話をよく聞く人であり、だからこそ相手に応じた説得力をもって話せる。
<引用元>
そう、「話し上手は聞き上手」は、つまるところ ”話せてナンボ” だということがわかります。
コミュニケーションを上手くしたいんじゃない。上手く話したいんだ!
お悩みさんは、説得力をもって話せることを望んでいる。
お助けさんは、「コミュニケーションの成功」をお悩みさんに押し付けている。
だからやっぱり、「相手の話が聞けてればいいんだよ」という言い回しが『意味のすり替え』と感じてしまう。
このことを、ちょっと考えてみたくなりました。