前回の続きです。
現場(実務担当者たち)との関係性に難があるリーダー。
彼が ”システム化” に求めている業務改善は、システム機能の埒外にある無理筋なものだったのかもしれません。
「現場が強い」はむしろシステム改編がやりやすい
「業務がシュリンクして無駄な人間関係から解放される」というのは、システム化で実際に起こり得ることですが、それは顧客も含めた「ユーザーの手数を省く効果の副産物」ではないでしょうか。
”誰かさんの苦手なこと回避” は主たる産物ではないはず。。。
ゆえに、職場の人間関係のシュリンクを狙ってシステム化・・というのは本末転倒な気がします。(だから要件定義の会議でも口に出しては言いづらい)

そのリーダーさんが「それを主に」と考えたわけではないと思いますが、改修プロジェクトに取り組む先達の姿勢として、現場に対していかにも弱々しかった・・
現場のフトコロに入ってみると・・
実際にその会社の方たちと付き合い始めてみると、そのクライアントでは実務に強ければ、私のような部外者であろうが分け隔てなく一目置かれ、発言も尊重される傾向がありました。
特に実務現場においてそれが顕著だった。
「実務に強ければよい」と表現しましたが、それを ”実力主義” みたいに取られると、スカしたエリートたちのギスギスした集まりみたいなものを想像されるかもしれませんが、その現場はまるで違う。
勘の鋭い人たちでしたが対人接触はかなりフランクで、仕事ぶりもずいぶんとフランク。
懐の広さと寛容さで、多少の失敗はなんやかんやでリカバリーしてしまえる、といった強みを持ち、そういった意味では実力主義でしたが、腰も低くてコミュニケーションもしやすい。
だからといって・・というか、だからこそ舐めてかかってはいけない相手ではありました。とにかく勘が鋭い方たちなので。
ナレッジスキルは ”管理能力不足” が作り出しているのに・・
そういう特徴を持つ場所で、上下関係に溝が生じている間隙を衝いて、実務ナンバーワンの担当者から密に説明を受けた私にとっては、非常に過ごしやすい場所でした。
しかし、改修されたシステムはといえば、これが非常に使いづらい。
自社ユーザーだけでなく、エンドユーザーたる顧客にも評判が悪い。
本来なら改修に掛かる前に、実務に強い現場の人達から「ユーザー(顧客)がやらかしてしまう誤ったシステム操作」の事例を充分に吸い上げておくのが得策です。

実際、私は彼らとの何気ないやり取りからたくさんの事例を聞くとともに、彼らが各々で講じている各種の対応策まで教わりました。いわゆる「ナレッジスキル」です。
もしもリーダーがそれらの声を普段から聞いてまわり、その情報を活かせばシステム改修は相当な効果を生んだだろうなと思われます。
そうなれば顧客の不満をグッと抑えられた結果、現場の負担が減ることは、かなりの確度で想定できます。
すると、なにせ ”実務への評価” を重んじる彼らのことですから、たとえ口には出さずともリーダーの腕前を高く評価したことと思われます。
繰り返しますが、部外者の私でさえかなり優遇してくれるような人たちなので、実務にさえ強ければOKという世界なのです。
しかし残念ながらその関係を築けないリーダーが、踏み込まずに遠くからジャブを打つボクサーのように、浅い聞き取りをもとに理屈を絞った改修を実施してしまった・・
そうすると、カットオーバー後に度重なる手直しがかさむことになります。
開発を請け負った会社はオーバーフローを起こすし、たっぷり取ったはずの予算も瞬く間に足りなくなる・・
<雑談は続く>









