基幹システムを巡る人間関係の悪化
導入、または改編のためにシステム作りを推進しつつも、現場の声の吸い上げに失敗した上席・・
その結果できあがった使いづらいシステムの使用を強要されつつも、改善要望の声を上げられない現場・・
対立とまでは行かなくとも、両者の関係が冷めてしまうのは仕方ないでしょう。

今回はその両者のうち「上席さん」たちのことを、少しですが理解してみようと思います(できるかなぁ・・)。
システムを手直しさせるための要件定義とは?
前々回の記事で設定した状況の続きとして書いてみます。
現場と上席のやり取りについてです。
新システムが投入された現場で、業務実態に照らしたアセスの結果「ここだけはどうしても手直しが必要ですので改修してもらえませんか」と、担当者たちからの切実な声が上がる。
しかし、現場にも要件定義にも踏み込まずに成功の果実だけを期待する上層部は言を左右して陳情を受け付けない。

このときの「上席さん」たちの心境はいかに?
システム開発できる実力者は「改修」の腕も優れている
現場の要望を「聞き入れること」と、「叶えること」は違う。
「聞く」のは耳があればよいが「叶える」には腕が要る。
システムが出来上がったばかりで早速改修になるというのは、開発プロジェクトに関わったメンバーにとっては面目がつぶれる痛い話です。
恥を忍んで実施するとしても、最低限の条件は整えなければなりませんが、その最低限が難しいことは想像できます。

本音を言えば「予算がない」
新たに捻出するにはトップ層の方々を説得しなければならない。
もう一つ本音を言えば「改修のアクションがとれない」
仮に予算が潤沢で、改修要求も具体的で要件は作りやすくても、改めてエンジニアを交えてコミュニケーションをとり、関係者たちを組織して動かさねばならない。
どちらにしてもそれなりの労力と腕前が必須になる。
そんなリスクまでは取りたくない。
「できない理由」と随意契約理由書の親和性
上席にいる偉い人があまり現場の話を聞きすぎるのはリスクを伴う。
下々の者どもから「理解してくれた」と誤解されてしまうと引っ込みがつかなくなる。
理解し合った、と思われたいのではない。
ガス抜き要員のキャラを演じることが目的なだけだというのがホンネです。

関係記事
ユーザーとエンジニアが「理解し合った」と互いに誤解した場合に起こる悲劇について
居並ぶ上席たちの中でひとりだけが、現場からの陳情に対して一歩でも前に出たら、横にいる他のメンバーから「はいアウト。アンタが責任持って頑張ってね」ということで見放されるのが目に見えている。

まあ思惑は色々あるのでしょうが、私はこういった状況があれば、それをちょっと興味深く観察しています。
”現場の実情を知らない人” が、
「具体的事象やデータの積み上げに基づいて、業務の省力化に貢献すべく真剣に上申するロジック」
を否定するロジックを、どうやって組み上げるのか?
役人時代の随意契約理由書を彷彿とさせます。
「そっち側に加担するなら、自分ならどう言うかな?」と考えたりもします。
<雑談は続く>







