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(5)〜柘植久慶【逆撃】シリーズから『関ケ原』

そんなこともあって興味を持った私は、さらに柘植さんの歴史解説作品「日本の古戦場 こう戦えば勝てた」を読んで、その現実感が面白く、その流れで初めて柘植さんのフィクション作品へ手を伸ばしました。

 

その第一作目が『逆撃 関ケ原』です。

 

主人公の御厨太郎は作家で、取材で関ケ原近辺を訪れますが、そこで彼のファンの女子大生・扇谷早苗と出会い、それがきっかけでタイムスリップを起こして戦国時代に迷い込みます。

 

スリップした場所が宇喜多秀家の陣営だったことで、彼は西軍側に付くことになります。

入念な取材と豊富な歴史の下知識が幸いし、御厨太郎は既に卓抜した軍師の才能を有しています。

 

未来に起きることを知っているだけでなく、戦場における将や兵の身の処し方、補給や休養による戦力維持、また、戦闘時に起きがちな現象に通じていて、かつ、大柄で身ごなしも強靭な男ですから、軍師だけでなく戦闘指揮官としても優れ、また兵士としても優秀です。

 

そして、何よりさっぱりした気風の良さが、同じタイプの有能武将との交誼を呼び、円滑な人間関係を獲得するスピードが早い。敵方の武将との間にさえ、奇妙な友情を生んでしまうほどです。

 

いわば、戦国時代の戦場という“職場”において高い能力を有し、かつ他者を惹きつける人間性をも有した敏腕ビジネスパーソンと言えるでしょう。