感情会計-善意と悪意のバランスシート

財務諸表から逆算で人心を読むテクニック

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(13)〜柘植久慶【逆撃】シリーズから『武田家3部作』

【逆撃】シリーズの主人公・御厨太郎はその時代にタイムスリップしているから、彼が語る史実は、現代でよくみられる歴史好きの迷惑なオジサンが語るそれとは次元が違います。

 

国の経済が発展し、人口が豊かになり、戦場においては命を落とす兵が激減する。

国力を維持・発展させる、宝石のような価値を持つものです。

 

その御厨でさえ、史実を語る際には、その効果を充分に慮り、タイミングや場所、そして相手の顔色をよく見ながら話します。

 

当然ですが、役に立つものなら、できるだけその効果が発揮される状態で打ち出したいからです。

排泄するように発する歴史エピソードとはワケが違う。

 

 

最初の軍議で御厨が主張するのは、前々回でも書きましたが妻女山に陣を構える上杉謙信が置き去りにした、上杉軍の大荷駄隊(補給部隊)の攻撃です。

 

わずかな装備で山に入った上杉軍は、武田の出城・海津城を臨んで軍の威容を示しますが、それができるのはせいぜい数日にすぎない。

長期間の対峙は、大荷駄隊からの補給が無ければ絶対的に不可能です。

 

だから、そこを突けば謙信は…というより上杉軍は浮足立つことが確実です。

総大将はともかく、家臣や兵卒が平静ではいられなくなるからです。