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(29)〜柘植久慶【逆撃】シリーズから『武田家3部作』

献血で腕に巻いた止血用ベルトを毎回会社へ持ってきて、捨てる代わりに部下に押し付ける上司の例を挙げ、価値無き物の押しつけの迷惑さは、ムダ知識の押しつけと同様だと述べました。

 

不完全でつまらない歴史話をまき散らす歴史オジサンといい勝負かもしれません。

 

もっとも、現実の物品を伴う押し付けは、処分という厄介事が加わるのでさらに迷惑ですが……。

 

つくづく思うことですが

 

『捨てるほど価値のないものを部下にやる』

という行為は、もしそれが受け入れられるとすれば

 

『あの人が使ったものなら自分も欲しい』

と部下に思わせるほどのカリスマがある場合だけです。

 

つまり、前回挙げた「2」のケースに相当するパターンで目下の者に何かをあげようとするなら、自分はそれほど慕われているかどうかに十分な注意が必要です。

 

「オレの歴史知識は部下たちのためになるし喜ばれる」という思い込みオジサンもそうです。

「あの人の話ならもっと聞きたい」と部下に思わせるカリスマがないかぎり、ただの歴史知識の披露では部下と心が通じません。

 

小説の話に戻りますが、主人公・御厨太郎が武田家の人間に情報提供するうえで、仮に「2」のレベルを実行したとして、それを受け入れてくれそうなのは武田信繁くらいのものですが、それでは意味がない。

 

いま御厨がしなければならないのは総大将・武田信玄への提案だからです。