【感情会計】善意と悪意のバランスシート

財務諸表から逆算で人心を読むテクニック

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(43)〜柘植久慶【逆撃】シリーズから『武田家3部作』

ちょっと待て勝頼。

 

それはお前の思い過ごしだと思う。

 

たしかにお前の目には、箸の上げ下ろしを親父に叱られてるところを見ている連中が、『したり顔でニヤニヤ』に見えるかもしれない。

 

でもそれは

 

(父君と若殿のこのご様子。若殿は相変わらずお可愛く、純粋であられる。いつまで経ってもこの胸がジンと熱くなるでござる。ジイもまだまだ、この若殿のために一働きも二働きもせねばならぬぞ。それにしても微笑ましや)

 

と思ってる好意の微笑みだったりする。

 

『鼻で笑ってるように見える』のは

 

(父君はいつまでも若殿が子供に見えてしまうのじゃな。もうこんなにご立派になられているのに、それがどうしても認められぬのか……いやいや、ひるがえって見るにこのワシも、自分の息子が大人だと頭では分かっておるのだが、確かにこの調子じゃ。ワシも親バカのひとり。笑止なるかな!)

 

と、親父の姿を自分に映し、自分の至らなさを一人笑っている様子だったりする。

 

『バカにしたようにそっぽを向く』のは

 

(若殿がもはや立派な武者になられているのは、誰よりも拙者が存じておる。若殿が日々お家のために心を砕き、その身を慎みつつ鍛錬を重ねている姿はまことに見事。にもかかわらず我らの前でこのようなお姿をさらされるとは、いかに親子の親愛の情とはいえ、お辛くあろう)

 

と、親父にも息子にも深い思慕の念を持つがゆえの思いやりだったりする。

 

でもどれも分からんのだなあ……若い頃は特に。

 

てか、こういうこと言われるのが「年寄りってウザい」と、勝頼くんは思うんだろうなぁ……