夜の遅い時間、不安に駆られながら「発熱してコロナの疑いのある場合」をネット検索し『かかりつけ医』なる条件があることを知った私。
区や都のHPをいくら読んでも意味が曖昧な『かかりつけ医』
その定義を調べるべく、こんな時にはやはり頼ってしまう日本医師会のHPを読むと「かかりつけ医を持ちましょう」などと一般国民向けのメッセージが記されている。
だが、そこに書かれた”かかりつけ医の定義文章”は、『かかりつけ医たるもののあり方とは』とでも言うべき文言がややこしく並んでいる。
誰向けに書いてるんだ?
「かかりつけ医を持ちましょう」のメッセージは一般的な国民向けなのに、説明のターゲットがブレてるようにしか思えない。
発症した状態で、「局地戦に勝つ」ことが必要
さて、不安な一夜を過ごすうちに、体温はまた39度近くまでぶり返してしまいました。
朝イチでかつて手術でお世話になった病院へ電話すると、ここはすぐに受付に繋がりました。
そこで言われたのは
「最初に受診されたという内科は『かかりつけ』ですか?」
ハイ来ました。かかりつけ。
日本医師会のHPを調べておいてよかったと思ったのは、この一瞬のみでした。
もちろん、日本医師会のHP以外にも「かかりつけ医」については調べておきました。
複数の医院や、いくつかの自治体のHPでも「かかりつけ医」の説明を読みましたが、日本医師会の自己満的な定義文章を土台に置いているのか、どの説明も今の自分には判断しかねる内容でした。(当然厚労省のページも見たけど、やはりわからん)
「かかりつけに該当するかどうかがわからないんですけど・・」
私がそう言うと、病院の受付担当は説明しました。
このやり取りこそが、この電話の肝心要な部分になります。
一般企業内での駆け引きと同じ展開に直面
トップの旗幟が鮮明でない以上、結局は現場判断になる。
トップが能天気に大局的な戦略を描いても、それが想像力を欠いた曖昧過ぎる計画である場合、実際の戦闘は前線の兵士がその場その場で思い描く戦術でしか展開しない。
この場合、感染の疑いがあって身体的に苦しい身としては、日本医師会が高らかに謳い上げる定義などクソ喰らえで、目の前の(電話の向こうの)相手との局地戦で望む結果をつかみ取る以外の道はない。
「月1くらいで定期的に受診しているとか、そういうお医者さんかどうかですね」
と、たしかそんな意味のことを言われたと記憶しています。
こういう答えこそ、具体的で我々一般人が求めるものです。
求めているのはきらびやかな美辞麗句ではなく「国民が使える情報」なのだ。
(とはいえ、そりゃ無理だ)
医者といえば歯科の定期検診くらいしか行かない私。
健保の掛金はせっせと払うばかりでほとんど利用しない”優良顧客”の割に、いざというときになってその仕打ちか・・
発症し、かかりつけ医がいない場合、「医療のレール」に乗っかるには発熱相談センターが「いのちの電話」になるという誘導
さらに、その受付担当が言うには
「かかりつけ医の紹介があるか、または東京都発熱相談センターでの許可があれば当院での診察はできますが、PCR検査は実施しておりませんのであらかじめご承知おきください」
とのこと。
仮に、最初に受診した近所の内科が「かかりつけ医」だったとしても、盆休みが終わって診療が開始されるのは1週間後。
のんびりと紹介をもらっている余裕はないし、検査もできないならこの病院を受診したって意味はない。
それより、このまま何の対処もせずにいて、一気に病状が進行したら、死ぬ可能性も当たり前にある。
となれば、やはり仕方ない。
このやりとりの結果においては、発熱相談センターへの連絡を余儀なくされた。
念のため、公共交通機関などを使わずに行ける近場でPCR検査を実施している医療機関へダイレクトアタックすべく探してみたが、盆休み&土曜ということもあり、皆休診だった。
数日後に誕生日を迎えるというタイミングで、これは人生最悪の誕生日になりそうな気がしていた・・