大藪春彦作品の象徴的なランドマーク「食事シーン」を彷彿とさせるブログについて書いてみます。
本来はハードボイルド小説であるはずの大藪作品。
メカニズムやバイオレンスで構成された、ハードなストーリーが展開されているにもかかわらず、私の目には大藪作品のシンボルと言えば「食べる」しかない。
大藪春彦作品はハードボイルドというより「飯テロ」
大藪作品の主人公が井之頭五郎であっても、私にとってはそれほど違和感がありません(笑)
私の好きな『蘇る金狼』でも、主人公・朝倉哲也の食事シーンは孤独にグルメしています。
そして何より、ムチャクチャ食べる。
ここは絶対、井之頭五郎で代役が務まると思う。
大藪作品を映画的に演出すると「超シュールなベッドシーン」ができあがる
映画【蘇る金狼】と言えば、伝説の名優・松田優作さんが演じました。
有名な『食欲と性欲を同時に満たすベッドシーン』はともかく、食欲オンリーのシーンなら松重さんが演じても作品のイメージを壊すことはない、と勝手に思っています。
大藪作品になぞらえてしまうブログ
私は、こだわりを持って食事を活写した文章が好きです。
特に食べている状況を徹底的に描写している文章が好き。
私が読者登録をしているブログの中にも、食べることを主題にしている方がたくさんおられます。
料理の紹介をしているけれども、事実上は「食べていること」を紹介している文章は、とにかく心惹かれます。
今回は、その中からおふたかたの記事を取り上げさせていただきます。
ラーメン愛にあふれる「にざんさ」さん
一人目はこちら。
にざんささんです。
元素記号に「Rl(ラーメン愛)」が存在することを教えてくれたブログ【にざんさのお気楽日記】です。
どうでしょう? このサムネ
朝倉哲也の気を引きそうなボリューミーなビジュアル。
しかも記事を見ていくとギョーザあり、ライスありの満足仕様になっています。
朝倉は甘いものが嫌い。
そんな彼も、このサムネを見れば大いに食指を動かすことでしょう。
私はラーメンというと、ジャッキー・チェンの『酔拳』でメシ抜き明けの主人公が村の食堂に入り、無銭飲食を企むシーンで注文するエビソバを思い出します。
これは別の方のブログですが、酔拳の食事シーンに思い入れのある方は私以外にもいることが分かります。
酔拳では、大ぶりの器に入ったエビソバが何とも美味しそうでたまらなかったが、あのシーンでは汁は残していた。
(ついでにいうと、ジャッキーが最後に残った一本の麺をすくい取ろうとしている箸の先端が、とんがっていない武骨な形状であることもまた、庶民的な食事の雰囲気を彷彿とさせます)
一方、にざんささんのブログを見ると、汁までキレイに完食している写真が多い。
完全にあのときのジャッキーを超えています。
大eatブログの代名詞「SS」さん
そしてもう御一方。
私のブログでは既に何度か記事を紹介しているSSさんです。
「大eatブログ」を標榜する食満載の楽しいブログです。
(アレ? 「ダイエットブログ」だったか? ・・・いや、そんなことはあるまい ( ー`дー´)キリッ)
そしてこの記事はたぶん、ドラクエの冒険中にお腹が空いたので、手近に居たスライムを食べた話に相違あるまい。(サムネ完全にスライムですよね)
大eatブログの名に恥じぬこの食べっぷりが何ともチャーミーではないですか。
この方のブログはとにかくユーモアを感じられます。
外食だけでなく、自宅でご自身が作る料理の腕前も見られるし、さらに”実家飯シリーズ”など、母上の料理センスにも注目で、二重にも三重にも「食」を楽しむことができます。
がんばっても1日2食しか食べられない小食の私にとって、この非日常ぶりはもはや立派な朝倉哲也。または井之頭五郎。
ぜひとも大岡山の「九絵」で九絵定食か、なめろう茶漬けを食べて欲しい。
ちなみに、かやのなおきさんという方がお書きになっている九絵での実食記事はこのような感じです。
ドラマの大まかなあらすじも書いてあるので、孤独のグルメを見る時間が無い方はこの方のブログをご覧になってみてください。
魅力的な写真がたくさん使われていて、それを見るだけでも楽しい気持ちになりました。
いやぁ~、食ブログって、本当に楽しいですね!