【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

加盟店の発注担当者を高評価する仕組みはないか?

昭和の終わりから平成初頭の頃の、セブンイレブンが輝いた時期のことを語ってきていますが、現在はすっかりブラックぶりが目立ち、なんともやりきれない気持ちです。

 

そんな中、興味深い記事を読ませてもらいました。

「漢ちゃん」さんの体験談です。

www.kansblog.com

 ご覧ください。よく分かりませんが、ひょっとしてこれがはてなブログの赤スターというものでしょうか。

 

これを付けるほど心に響いた方がいらっしゃったわけですね。

 

この「生クリームパン情報」が気になった方は、上記リンクから漢ちゃんさんの「漢仁帳」を是非お読みになってみてください(いちおう私の記事のほうも、ついでによろしくお願いします)。

 

 

統制のキツいセブンイレブンでも、自由度の高い事柄がある

ある1件のセブンイレブンで、クリームパンが売られていた。

 

ブログ主の漢ちゃんさんは外出先で目についたこの商品を買って食べ、想像を超える美味に魅了されたそうです。

 

ここで売っているということは、他のセブンイレブンでも売っているはず。

そう思って近くのお店を探してみたが見当たらない。

地域限定かもしれない・・

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SNSを利用して日本全国の知人の方々にも探してもらったが、どうしても見つからない。

 

探し回られてしまう幻の逸品(セブンイレブン取扱品)

どうしても諦めきれなかった漢ちゃんさん。

取扱事情を知るためその店舗を再訪したところ、店長さんが不在。

話を聞くことはあきらめ、ご家族用として今度はなんと20個購入

 

 この時点ですでにかなり熱度の高いリピーターですね。

 

そして、知人の方たちも発見できなかったことを知ると、ついにはそのお店に電話をかけた

 

そこまで真剣に探し回ったのです。

たったひとつのクリームパンを・・

 

このエピソードだけで、そのセブンイレブンの店舗が、強烈な口コミとムーブメントを起こしたことがお分かりになると思います。

 

そして、さらにそれをブログに書いたことで、私もまた漢ちゃんさんの記事を引用している(まあ、私のブログに宣伝効果は無いのですが⤵)

 

発注担当者の裁量

学生時代にセブンイレブンでアルバイトしていた頃の私は、食料品の発注を担当していました。

 

食料品はいくつかのグループに分けられていましたが、そのうち3つほどだったでしょうか。

 

週に3回ある発注日のつど、当時使われていたEOBというハンディタイプの発注用機械で商品情報を1品1品順送りし、発注対象品をロット入力します。

 

そこには、店舗には置いていない商品も大量に表示されている。

 

つまり、それら数々の商品群からどれを選び、自分の店舗をどんなラインナップにするかの裁量は、ある程度店舗側に任されているということでした。

 

「社の規定」に素直に従ってもセンスは生まれない

ラインナップに自由度があるとはいえ、私のバイト先店舗のオーナー夫妻は、本部のスーパーバイザー(OFC)の指導を忠実に守るタイプでした。

 

あまり山っ気を出して「あれも、これも」と試すことはなかった。

 

まあ、ほとんどの店舗にとって、OFCに反発して本部と事を構えるのは得策ではないので、普通はそうするでしょう。

 

でも、発注の機械に表示される商品は、自由に仕入れることができるのは事実です。

 

制約があるものの、バイイングの手腕によってはこの漢ちゃんさんの記事内容のように話題になり、場合によっては新規客やリピーターにつながる可能性もある。

www.kansblog.com

このクリームパンが推奨品に指定され、(私の記憶では)月曜日の新規推奨品リストにのれば、翌々日あたりから全国で一斉に売れる気がするのですが、少なくとも漢ちゃんさんの記事の時点でその動きはなかったようです。 

 

「仕入れる」で伝説になった男

Amazonで伝説のバイヤーと言われた土井英司さんは、バイイングの的確さが出版界に評判を生み、あまりにも多くの人が相談に訪れるため、関係者の間では”土井詣で”という新語が誕生したそうです。

 

ブランディングの相談を受けている土井さん自身のブランディングが激しく上昇・・

当然そうなるでしょうね。

 

途中からAmazonでの勤務の半分くらいが出版相談となるほどに活況を呈したそうです。

ちなみにこの出版相談は、Amazonには1銭も入らない行為だというのに、土井さんは社長賞の受賞歴とともに『伝説のバイヤー』の呼び名を持つに至りました。

 

所属する会社よりも、世間からの称賛が先行することがある。

 

「それをすかさず自社のブランディングに活かせるかどうか?」は会社の課題

「自身のブランディングに活かせるかどうか?」はその組織で働く個人の課題

 

「カリスマ店舗」や「カリスマバイヤー」のプロデュースもしづらくなった昨今の悪評商品は、セブンイレブンオーナーの足枷

 セブンイレブンオーナーの肩書は、誰に話しても理解されやすくて、覚えられやすい。

 

そこに付加価値を乗せてインフルエンサーになる道も実現させやすい。

 

少なくとも、無名の会社に所属し、聞いても覚えられない部署で執務している人よりは、かなり有利なはずです。

blog.dbmschool.net

 

最近のセブンイレブンは妙な商品を連発して、主にSNSでマイナスプロモーションのネタみたいになっていますが、その一方、バイイングのうまい店舗や担当者がエリアや本社で高く評価される動きなんかは無いのでしょうか。

 

そういうセンスを持つ人は、セブン-イレブン・ジャパンにとっても大事な財産だと思うのですが・・

 

会社と個人のブランディング課題を、双方から歩み寄って価値を高めて欲しいです。