醸壺(KAMOSICO)で作る自家製ヨーグルトに、種ヨーグルト「明治R-1」と同じ味わいを求め、材料として砂糖70グラムを投入した私。
ふだん好んで使うキビ糖をこのときも活用し、R-1と遜色ないレベルの味の再現に成功。
普通に買ったら高い市販ヨーグルトの量産を実現させました。
ちなみにこれが、初期の挑戦の頃の記事です。
かなり要領はつかめてきたし、KAMOSICOの安定度により、よほどのヘタを打たなければおいしいヨーグルト作りには事欠かないレベルに達しました。
しかし、この成功を足掛かりに、私にはやってみたいことがあった……
健康効果への挑戦です。
キビ糖から甜菜糖(てんさい糖)へのチェンジ
安定的においしいヨーグルトを量産することに成功した私。
ここで満足してもよかったのですが、そんな私の頭に「てんさい糖を使ったらどんな味わいになるか?」という疑問がよぎりました。
味本位で実践している自家製ヨーグルト作りなので、好みじゃない砂糖を使うことには抵抗がある。
けれども、キビ糖で作ったヨーグルトの味わいは揺るぎないものだ。
きっとこれなら多少の味変程度は充分に吸収し、おいしさを維持できると思う。
なぜてんさい糖にこだわったか
腸に良いヨーグルトの材料という観点から考えれば、キビ糖よりてんさい糖がベターでしょう。
オリゴ糖を含んでいるからです。
オリゴ糖は腸内ビフィズス菌のエサになる。
元々は味を楽しむための嗜好品としてヨーグルト作りを始めた私ではありますが、納得できるレベルの味をキープできるならば、少し健康志向にシフトしても良いかな、と欲張ったのです。
ここはひとつ、送り込むヨーグルトに、腸で頑張るビフィズス菌への手土産を持たせてみるか、と考えた。
思いがけない差し入れに喜ぶスタッフよろしく、私の腸内で日々働いている善玉菌に好物を差し入れ、スタッフのみなさんでおいしくいただいてもらおう。
ホクレン 北海道産てんさい糖を準備
さっそく用意したのは、近所のスーパーで見つけたこのてんさい糖。
今回はこれを使い、味のほうを厳しく吟味していきたいと思います。
果たして、一石二鳥ヨーグルトは実現するか?
腸内効果の検証は二の次、とにかく味を確かめることに特化して、今回もいつもの作業に取り掛かっていきます。
作業工程
(写真左上から)明治美味しい牛乳(900ml)、容器(直径13cm、高さ12cm)、付属スプーン、種ヨーグルト(明治R-1ヨーグルト(112g) )、ホクレン北海道産てんさい糖(70g)
1.種ヨーグルト投入
何も考えず、カップ容器の中身を容器に落としていきます。
カップの中には、付属スプーンで取り切れなかった残りが結構目立ちますが、それは後で小さなスプーンを使っておいしくいただくとしましょう。
2.てんさい糖投入
これも何も考えず、ドサッと一気に全部落とし込みます。
ちなみに、キビ糖とてんさい糖は見た目からして全然違いますし、ちょっと口に含んだ感覚では、てんさい糖は素のままでもちょっとした「お菓子感」があります。
3.牛乳を少し投入
上二つの材料は一気に全量を容器に落としましたが、ここからは攪拌の要素が出てくるので、やや丁寧に進めます。
てんさい糖の溶け方、R-1ヨーグルトの混ざり方ができるだけ均等になるよう、少量の牛乳となじませて3者の混合液をこしらえていきます。
4.牛乳を徐々に全量投入
3.の混合液となじませながら、残りの牛乳をすべて流し込みます。
小さなヨーグルトの塊が無数に泳ぎ回っていますが、まんべんなく散らばっていれば良しとします。
底のほうでザリザリ言っているてんさい糖は、念入りに溶かしておきます。
5.KAMOSICOをセット
内ブタを締め、外ブタをかぶせるだけの簡単なお仕事です。
次に、40℃で7時間をセットする、最初は戸惑うお仕事です。
▲▼ボタンで「40」に合わせたら「温度 タイマー」ボタンで動作時間設定に移ります。
5-(1).設定操作上の注意補足
このとき、前回操作の最後でタイマー調節を行った状態だと、液晶にはタイマーが表示された状態になっています。
その場合はまず時間設定を行ってしまいましょう。
▲▼ボタンで「07」に調節して時間設定を完了させてから「温度 タイマー」ボタンで温度設定表示に切り替えてから「40」に設定します。
「どの操作をしたいか?」という指向性による操作ではなく、「目の前に出ている情報を捉えて状態を把握し、目的の動作を施す」という操作タイプです。
特徴として「温度 タイマー」のボタンが、押すたび交互に表示切替の機能を持つため、「▲」「▼」のボタンと混同することがあります。
ここに戸惑いを感じる方がいるかもしれませんが、いずれにしても設定の調節は右半分に位置する上下3つのボタンだけで操作し、確定したら左の「スタート ストップ」ボタンを押します。
6.完成
市販ヨーグルトだと、表面は均一に張り詰めた凹凸のない美しい平面ですが、この工程で完成すると、表面は所々に窪みがあり「液状になってないか?」と不安になりますが、このようにスプーンが沈み込むこともなく表面で止まります。
接写するとこのような感じです。
たしかに全体に水っぽくはあり、しばらくするとこれでもかと乳清が幅を利かせますがそれはそれで美味しい。
また、市販ヨーグルトよりもやや粘度があり、わずかながらもカスピ海ヨーグルトを彷彿とさせますが、あれほどではなく、若干スプーンに引っ張られて伸びる気がする程度です。
乳製品らしさが大幅にアップ! クリーミーな味わいで種ヨーグルトを超えた
試食すると驚くことに、てんさい糖のまろやかさは、ヨーグルトの酸味とピタリとマッチしています。
これぞ乳製品!というクリーミーさが際立ち、かなりの美味。
「酸味が鈍ってしまりのない味になるのでは?」
という私の懸念は完全に払拭されました。
意外だ
しかし味は嘘をつかない。
美味しいということが真実を物語っている。
どうやらキビ糖の切れの良い甘味は、ヨーグルトの酸味の切れの鋭さを引き出すらしく、てんさい糖だと溶けるようなクリーミーさを引き出すらしい。
乳酸菌は中々柔軟で気の利いた仕事をするようです。
そして、見直したよてんさい糖!
キミ、いい仕事したねぇ!
しかし何といってもこれにお世話になってます。