【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

マインドマップ習得の決め手は「小学生」②

前回記事では「マインドマップ(R)for kids勉強が楽しくなるノート術」を紹介し、その活用事例を紹介するため、幕末の偉人・大村益次郎(村田蔵六)の略歴を文章だけで著してみました。

 

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今回は実際にマインドマップを使って「村田蔵六の人生の図解」を、順を追って記録していきます。

  

自分の「好き」を他人と共有するには、まず相手の理解が必要。

 

「何かを好きになる」ことは普通、直観や感情が先に立ちます。

理屈ではないので論理的に説明するには、それなりの技量が必要です。

気が勝ってしまうので、これが意外に難しいのです。

 

たとえばアロマセラピーに惹かれ、「勉強したい!」と強く思った人がいる。

その人が、IFA国際アロマセラピストのことを知ったとします。

そして、現在はセラピスト資格の勉強をしているとする。

 

この場合、自分が好きになったアロマセラピーのことを他人に語るなら、学んでいるカリキュラム自体が他人に説明する材料になります。

 

こういう場合、説明が不足したところは、サイトを紹介するなりテキストを見せるなりして補足ができます。

 

しかし、そういった補助が無いまま語ろうとすると、思いが強い分だけ理路整然と話すことのハードルが上がります。

 

「これほどの混沌から『好き』が生まれていたのか」

と思うと、本当に「好きになるのって理屈じゃないんだな」と実感します。

 

他人とわかり合うためには、ある程度の会話が続くだけのまとまった理屈が要る。

やはり、少し頭を整理しておいたほうが良い。

 

マインドマップは、そんな場合のお助けツールにもなってくれます。

 

最初は小さな子供みたいに、単語の羅列でよい

マップの描画では、中心のテーマの周りに「トピック」をいくつか並べていくことがスタートになります。

 

このときに特別な決まりは無く、中心においたテーマから直観的に思いつく事柄を、思いつくままに並べていけばよいそうです。

 

ということで、“村田蔵六がらみの象徴的な単語“を、思いつくままに挙げていくことにします。

 

たとえば

「土地」

「人」

「印象深いできごと」

これくらいの大雑把なくくりで、適当に単語を取り上げ、マップに置いてみます。

 

時計回りに描画 

私が使っている「MindManager(マインドマネージャー)」だと、右上から時計回りにトピックが作られていきますので、時計の針に例えれば大体2時方向に伸びているところが一つ目のトピックになります。

 

・適塾と緒方洪庵

蔵六が栄達するの最大の要因は、蘭学者として名高い緒方洪庵の大阪適塾。

刻苦勉励する学友がひしめく中で、彼は塾頭に昇り詰めました。

 

適塾の塾頭には大藩のヘッドハンティングが多かったようですが、残念ながら蔵六の時期はそういう話がないまま、父の指示で帰省を余儀なくされます。

 

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masa2さんによる写真ACからの写真

 

象徴的な事象ですのでこれはマップに描画したい。

そこで、このような感じでトピックを伸ばします。

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・宇和島藩と楠本イネ(シーボルト・イネ)

故郷の村医としてくすぶっていた蔵六に声をかけたのは、伊予の宇和島藩。

兵書翻訳の人材を求めて緒方洪庵を訪ね、蔵六を紹介されたようです。

 

妻のお琴が転居を拒絶したため蔵六は単身赴任します。

ここで有名なシーボルト博士の娘・イネと出会います。

 

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イネの娘 楠本高子(Wikipediaより)

 

ふたりがどんな関係だったかは不明ですが、蔵六の最期を看取った唯一の女性であり、蘭学で深く繋がる様子を、司馬遼太郎さんは恋人として描いています。

 

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二つ目のトピックをこのように置きます。

以下、トピック名の紹介だけを書き、最後に全体像をお見せします。

 

・江戸

蘭学の需要が高まる中で、蔵六は翻訳以外の仕事も求められていきます。

 

幕府の要請により教授になる一方、私塾を開いて生徒を募るなど、この時期の蔵六は教育者としても名高くなっていきます。

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ancn.さんによる写真ACからの写真

 

彼の故郷長州藩とのつながりも、この「教育者」であることによって得られます。

 

・長州藩

平民出身の蔵六が、国家運営の一柱と言えるほどの立場になるには、よほどの人物の後押しがなければならない。

その役割を果たしたのが長州藩の高級官僚である桂小五郎。

 

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百和さんによる写真ACからの写真

 

桂の政治的保護のもと、蔵六はひたすらに長州藩の軍事力を高め、幕府の長州征伐を跳ね返します。

 

この戦勝で幕府の屋台骨が崩れたので、この時期の長州藩に蔵六がいたことがどれだけ大きかったかを物語っています。

 

・軍事技術

薩摩藩は西郷隆盛や大久保利通といった素晴らしい指導者に恵まれていたうえ、英国との独自外交により軍備は充実していました。

しかし、軍事司令官の人材がいなかった。

 

新政府においてほとんど唯一と言える軍事技術者だった蔵六は、旧政権の軍隊を討伐した後は、新生日本が持つべき軍制を目指して将来の布石を打っていきます。

 

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えくりさんによる写真ACからの写真

 

・暗殺

大きすぎる才は強烈な個性を生み、確たる価値観は好悪の対象になりやすい。

 

新政府の主軸たる薩摩人の反感を買ったことが要因になり、蔵六はテロに巻き込まれてしまいました。

即死ではなかったものの、刺客の襲撃によって命を落とすことになります。

 

 マインドマップの素描

ここまでをトピックに落としてみると、このような見映えになります。

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「適塾」「宇和島藩」「江戸」「長州藩」「軍事技術」「暗殺」と、6つのメイントピックが並びました。

 

メイントピックへの肉付け

6つのメイントピックから派生して広がる言葉を【サブトピック】として追加していきます。

 

すでにメイントピックを書いている途中で、3人の人名をサブトピックとして書いていますが、こういった要領です。

 

サブトピックを先に書いてはいけないという決まりはありません。

メイントピックを書きながら直観的に思いついたサブトピックを、ついでに付け加えても問題ないです。

 

しかし、サブトピックを1個書くと、ついそのトピックを完結させようとして「思考」に入ってしまう可能性があるので、それだけは避けるようにします。

 

頭で考える作業は後回しにして、この時点ではできるだけ直観を優先し、メイントピックだけを並べていきます。

 

素描だけでもかなりまとまった概観になる 

こうしてみると、村田蔵六について私が把握している全体像が言葉になってきます。

 

技術により身分上昇し、教育者として交流の幅が広がったことで活躍の場を得、突出した能力で偉大な功績を上げるも、それに比例する反感を買い、非業な最期を遂げた天才

 

まとめてしまうとあっさり感がありますが、これにどんな肉付けがされた結果、自分が惹きつけられたのかを描いていく大本ができあがります。

 

 詳細な描画

今回はマインドマップが主題なので、肉付けする歴史的な詳細の記述は避け、結果をお見せしますが、こんな感じになりました。

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全体像だと小さすぎてしまうので、右と左に分割して拡大してみます。

 

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 技芸に没頭して身を立てていく中で、人との出会いによって心に彩りが加わることで、世の中に対する価値観が生まれ、それを「仕事」という形で表現し続ける。

 

そして、

1.能力の高さゆえの他人との相克

2.処世術の弱さ

 

このふたつの要素によって巨大な才能が失われるまでの物語を、こんな具合に受け止めているという地図ができました。

 

 大まかに書けていれば充分使える

地図がこれだけ書けていれば、人に話すときの焦点がぶれにくくなります。

 

話のポイントがあっちへ行ったりこっちへ来たりする要素が激減するので、自分が好きなことを、他人に理解してもらいやすくなる。

 

私は仕事でもこれを使います。

その時に心がけているのは『完成にこだわらない』ことです。

 

趣味だったら時間をかけて細部まで突き詰めて、完璧なマップを作っても構いませんが、仕事で使う場合は、全体像の俯瞰ができ、何となくの方向性がつかめれば大体の目的が果たせるので、作りかけのマップが沢山あります。

 

途中でやめても、罪悪感を持つ必要はない。

あまり気になるなら、消去しても良いと思っています。

 

ソフトウェア使用のメリットとデメリット

以上、仕事にも趣味にもお役立ちのマインドマップですが、私はソフトウェアを使って描画しています。

 

最後に、ソフトウェア使用の簡単なメリットとデメリットを書いてみます。

 

私は「MindManager(マインドマネージャー)」を使っているのですが、ソフトによって細部が違うので、大まかな点だけをまとめてみます。

 

<メリット>

・手書きと違って書いたり消したりが簡単に行える。

一度書いたサブトピックが、別のメイントピックの下に付けるべきだなと思ったときは、ドラッグで移動可能。

・他ソフトとの連携

PDFファイル化やOfficeソフト等の取り込みや出力ができる。

 

種類や自由度はソフトによって違いますが、たとえばMindManagerでは階層構造化されたWordの文書で出力することもできるため、項目だけを描画して出力すると、充実した目次ができあがります。

計画表のレジュメづくりに使えそうですね。

 

おそらく、メリットは他にもたくさんあるのでしょうが、これだけでも充分すぎるほど役立っています。

 

<デメリット>

・画面の大きさに制限される

手書きだって紙の大きさに制限されますが、PC画面で表示の外に出てしまうとスクロールに手間がかかります。

 

マインドマップは自由な色づかいをし、さらにイラストなどの追加でその長所を存分に発揮できますが、PCでそれをやると、パッと見で全体像がつかめなくなります。

当然ですが、手書きに比べたら小回りが利かないのです。

 

・周囲にユーザーが居ないと正統性がない

生産性を高めるためにしているのに、オフィスでマインドマップを書いていると、「仕事してない」と思われることがあります

そう言って直接指摘してくれれば弁解もできますが、黙って評価されると不利です。

 

 マップそのものを発表するようなプレゼンでもあれば良いのですが、私の場合は「自分の考えをまとめる目的」が多いので、マップが日の目を見ることはほぼありません。

(そもそも書きかけで終わることが多いので見せても意味がない)

 

 

まとめ

以上、2回にわたって私が実践している初歩的なマインドマップの使い方を紹介しました。

 <前回記事はこちらです> 

blog.dbmschool.net

 

私はまだまだソフトを使いこなせていないし、マインドマップも子供向けの本で自習しただけですが、それでもかなりの恩恵を受けています。

本格的に使っていくほど、それに見合うだけの価値を実感できると思います。

 

興味のある方は是非やってみてください。