物語の17日目 11月25日(金)朝9時の始業時間
東和油脂の経理部に勤める朝倉哲也は、この日は会社を休むことはできません。
「給料は午後になって配られた」と書かれているので、現金支給だったことがうかがえます。
ディティールに手を抜かない大藪作品!
私も経験がありますが、現金支給をする日の給与担当は本当に大仕事です。
念入りに作った金種表を銀行へ提出しておき、当日は現金を受け取って戻る。
現ナマを持ち歩くので緊張します。
社へ戻ると、貨幣ごとに枚数を突合して完全一致した後、一人ひとり金種表とキッチリ同じ内訳になるよう封筒詰めをします。
そして、東和油脂の本社には五百数十名の社員がいる。
当然ですが、1円たりとも相違があってはなりません。
だから「給料は午後になって配られた」には、実に真実味があります。
さすがは大藪作品。こんなディティールにもしっかりしたこだわりがある。省略したっていいのに。
なにげに2,000円UPしている朝倉の手取り
ちなみにこの月の朝倉の手取りは二万七千円だそうです。
物語二日目(11月10日)の描写では「手取りは二万五千円ほどだ」と書かれています。
数字に厳しい大藪作品ではふつう、こういうところは曖昧にしません。
ということは、なんらかの力が働いた可能性がある。
部長の横領の証拠を知ってしまった件(⇩⇩)などは、この秘かな2,000円増に貢献しているかもしれません。
同じく11月10日には「年に給料の五ヶ月分のボーナスがあるので、やっと人間並みの生活が出来る」という描写もありますが、2,000円UPしたとはいえど、この程度では人間並みの生活には手が届かないことに変わりはなさそうです。
特に朝倉の場合、食物にお金がかかり過ぎなため、二万七千円ではHPが保てないでしょう。
⇧こちらの画像は「ひきこもろん」さんのサイトから頂きました。
これについては過去に検証したことがありますが、気持ちはよく分かる。
6時に京子たんとの待ち合わせ୧(˃◡˂)୨ ☚(・д・)チッ
しかし、今日のメインはこのシーンの話ではありません。
朝倉は、会社が終わった後、6時に京子との約束があります。
(・д・)チッ
杉並へ移動して大学構内で京子からの電話を受けると、そこから新宿のデパートへ直行します。
彼女を騙すために借りた、世田谷の赤堤にあるアパートには、まだ家具が何も入っていない。
京子は、ふたりの愛の巣に備える家具類を、一足早く物色していたのです。
(・д・)チッ
3階の家具売り場で20万の応接セットと7万のダブルベッド(・д・)チッ ・・・コラ文章の途中に入ってくるな💢
・・・それから10万のベルギー絨毯、5万のソファ、あとは8万ほどの細々した品を買ったようです。
合計50万円のお買い物。
この作品は、昭和41年が舞台のはず。
繰り返しますが、この日朝倉がもらった給料は、手取り2万7千円です。
買った家具類はその18.5倍以上!
それを、キャッシュで一括払い!
・・・
アレ? このリッチぶりにはネガティブ反応が出ない。
・・・ダブルベッド
(・д・)チッ
やはりな。
じゃあ、こういうのはどうだ?
50万は京子が払った。朝倉とイチャイチャする部屋のために
(・д・)チッ
ちっ!
チッ(・д・)
ちっ (ーー;)
( ̄ ̄ ̄ ̄д ̄ ̄ ̄ ̄)チッ
チッ!
(-△-)チッ
疾ッ
面白い。これ時々やろう。
でもなんか最後に変なのが混ざってる気が・・
気のせいかな?
新登場キャラ『冷蔵庫』、ゲットだぜ!
さて、次に2階の家庭器具売場でガスレンジや電気冷蔵庫などを買い込んだ二人。
ここで一番気になるのは、冷蔵庫の容量です。
これまで『蘇える金狼』の中では、自宅で朝倉が食料を取り出す場合、「棚」が貯蔵場所だったことが描写されています。
これまでのシーンを振り返って、彼が自宅アパートで棚類からどんなものを取り出したかを列挙してみましょう。
棚 :鯨の罐詰3個
戸 棚:卵5個、マグロの罐詰3個
食器棚:ウォッカ、乾涸びたサラミ・ソーセージ
こうして並べてみると、朝倉の家の棚のポケモン気質が想像されます。
またこのほか、出所不明ですが「罐詰のスープ」「罐詰と固くなったパン」を取り出したこともありますが、どの進化形態の棚からゲットしたのかは詳しく触れられていません。
「氷も冷蔵室内でゲットだぜ!」な昭和レトロ冷蔵庫
そんな棚使いの朝倉くんが、とうとうゲットした冷蔵庫。
昭和41年の頃ですから、今ほど機能が充実しているわけではなく、野菜室が分かれているとか、自動で製氷してくれる機能なんてまず有り得ない。
1ドアで、もし冷凍室があったとしても、それは冷蔵室内の一部にひっそりと存在する程度だったことでしょう。
昔の冷蔵庫の写真で確認すると、室内はさほど広くありません。
容量も100Lにも満たない程度だったようです。
現在でいえば完全に1人用ですが、「傷みやすいものは、買ったその日に消費する」が当たり前だった時代ですから、今とは感覚がまるで違います。
冷蔵庫というものが、当時はいかにラグジュアリーな家電品だったかということがうかがえます。
小泉部長からふんだんな「お小遣い」をもらっている京子だからこその買い物と言えるでしょう。
ここで、大食いの朝倉対策として、業務用を選んだのではないかという線も考えたのですが、「家庭器具売場」へ立ち寄ったシーンなのでさすがにそれはないようです。
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朝倉哲也は「十数キロの食料」を持って帰宅したことがある
買った家具類は、すぐさま届けさせることにした二人。
午後6時に待ち合わせてこれだけの家具を買うと考えたら、選んでるだけでこのデパートの閉店時間10時を迎えそうですが、京子は早い時刻から来店していますので、朝倉は彼女のセレクトを追認しただけのようです。
それから地階の食料品売場で、両手に持ちきれぬほどの買い物をして赤堤の"赤松荘”に到着したのは夜の9時前のことでした。
よく覚えておいてください。
二人のアパート到着時刻は夜の9時。21時のことです。購入した家具が搬入されるまで、食事はお預けです。
そして明日の土曜日も半日勤務。朝食までの持ち時間は、眠ることを考えるとさほど多くない。
それに「食料品売場で、『両手に持ちきれぬほどの』買い物」だなんて!
こらあチェックする事が多すぎるでこの晩は!
桜木花道の天才性を一度も疑わなかったヒコイチ。
私はキミも天才だと思う。
どうか2年の秋ごろまでに身長が25cmくらい伸びて「山王の河田の再来」と呼ばれるようになってくれ。
そして「3番から5番までをこなすプレイヤー」として、小回りも利く超高校級のセンターになって花道と対決してくれ。
陵南のセンターは菅平ではなくヒコイチだ。
菅平は入学当初の魚住的な空気感を醸し出しているが、同じタイプが2代続くより、新しい風を取り入れて、ガードの植草と越野、フォワード仙道と福田と共に、センターヒコイチの活躍を望んでいるぞ!(なぜかいきなりのヒコイチ推し)