【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

小規模事業者を守ることも『環境保全』という持論

私は個人事業、中小企業などのいわゆる「小規模事業者」の多くは、この国の財産だという見解です。

その理由は『多様性』にあります。

 

こんにちは。感情会計エモアカの四緑文鳥です。

私は以前、環境省職員でした。

 

多種多様な生物の存在は、地球が健康であることを表しています。

カネ回りがどうだとか言う以前の、この星の豊かさの指標みたいなものです。

 

生物の多様性が無価値だという人はまずいません。

 

人間以外の動物はカメムシだけ、植物はスギだけという世界になったら、人間という種族はまともに生きていけないでしょう。

www.biodic.go.jp

生物資源が枯渇するからでもありますが、生物の多様性がそこまで失われたら、人は心ばかりか魂までが病んでしまうに違いない。

 

恩知らずで無神経な「生産性の美化」

 

「資源さえあればなんとかなる。『魂が病む』とか大げさなことを言うけど、生まれたときからその環境なら、それが普通だろ」

 

そういうなら考えて欲しい。

 

・道端の花の前にしゃがんで、蜜を吸っているチョウチョに「ねえ、おいしい?」と話しかける無邪気な子供

・すり減った気持ちで帰宅し、ペットと過ごすひと時に癒される若者

・寒の時期に、誰にも知られずひっそりと、それでいて力強く花弁を開く梅一輪と気脈を通じ合う大人…

 

人間関係には、こういった自然とのふれあいから生まれる機微が、知らずらず識らず溶け込んでいます。

大自然に感謝しながら人生を送る人に、ある種の畏敬の念を持つ人も多いでしょう。

 

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多種多様な事物を受け入れて寛やかに生きられる人は、たいていは自然とも仲が良いのではないでしょうか?

”感謝”度量の大きさ”は、どこかで一致していることに、私たちは無意識に気づいているのでしょう。

 

人の数だけ性格がある

色んな人が混ぜこぜに暮らしていて成り立つ世の中だから、人間という一種族の中にも多様性があって、「個」が尊重されている。

 

もしも一種類の価値観だけで出来上がった世の中を、次の世代のために造っておいてやりたいと思うでしょうか?

 

それでもまだ

「資源さえあればなんとかなる。『魂が病む』とか大げさなことを言うけど、生まれたときからその環境なら、それが普通だろ」

と言えるか?

 

・近所の八百屋の老夫婦に、余った野菜をもらって学校のウサギに食べさせてあげた想い出

・ポケットバイクが好きな町工場のおじさんに、時々乗らせてもらうのが楽しかった塾の帰り道

・手品が大好きで行くたびに新しいものを見せてくれた乾物屋のお兄さん

 

それだけじゃない

 

・美味しくて体に良いお菓子作りのために、小さな会社を立ち上げた経営者

・お得意様を大事にしたいから、ほとんど売れない部品を、いつでもすぐ届けられるよう在庫しておく経営者

・昔から地元で愛されてきた、「近場のお店」の商店主…

 

そして、そんな社長を慕い、親しみ、そのもとで働いてきた従業員たち…

 

「事業主や商店」もまた、大自然と共に私たちの暮らしの中にあり、生活を彩ってきた。

 

人間関係には、こういった身近な小規模事業者とのふれあいから生まれる機微が、知らずらず識らず溶け込んでいます。

お世話になったご近所の商店に感謝しながら人生を送る人に対し、信頼や温かさを感じる人も多いでしょう。

 

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近所の人たちを相手に商売を営む人は、地域住民の心を知った経営ができる。

小さな自治体の職員が、地域住民のひとりとして行政の実務をするように…

 

小規模事業の数だけ「法人」と「個人」の性格がある

色んな人が混ぜこぜに暮らしていて成り立つ世の中だから、「個」の尊重は、どんな小さな商売にも行われて良いと思う。

その命を救うことで、地域社会が豊かになると思えそうな事業者は多い。

 

それでもまだ言えるか? 永田町の老人たち

 

「労働生産性の高い大企業さえ生き残っていればなんとかなる。『魂が病む』とか大げさなことを言うけど、生まれたときからその環境なら、それが普通だろ」

などと。

だとしたら、あなたたちは恩知らずな無神経の極にいると思う。

 

”環境問題を考える”なんて、あなた方にはそれを口にする資格は無いし、まず何より能力が完璧に欠落している。

どうしてそんな風に考えられるのか、私には全く理解できない。

 

もしも政府の一部の人間にとって都合の良い大企業しか残っていない世の中を、次の世代のために造っておいてやりたいと思うでしょうか?

 

人間はずいぶん多くの種を絶滅に追い込み、先祖から受け継いだ仲間たちを失い、自分たちで豊かさを失う行為をしてきましたが、積極的に絶滅させようとしたわけではない。

www.biodic.go.jp

だが、今の政府が狙っているのはどう見ても小規模事業に属するたくさんの種の命を、 積極的に奪いに行っているとしか思えない。

 

「持続可能な社会」は、『多様性がどれだけ確保されるか』が大事な指標

“環境問題”とは、海がどうだ、河川がどうだ、大気やオゾン層がどうだとか、そんな『側』だけの問題ではない。

 

人の心の中にある「豊かな多様性の中で生活する願い」を自覚し、広大な時間尺を用いて未来の商業を創造することもまた『持続可能な社会』への責任です。

 

もしその発想が無いなら、どうしようもないくらい薄っぺらい「環境問題」だと思う。

 

脱炭素社会とか、その時々のトレンドを連呼しているだけで環境配慮だと思っているなら、政治家など務まらない。

 

政治家が、小規模事業者を追いつめて淘汰するなんていう発想が少しでもあるなら、それは取り返しのつかないほどのダメージを、地球環境に負わせてしまうのと同じことだと思います。

 

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ところで、事業者に多様性がなくなったら、広告やライティングなどのクリエイティブ領域もずいぶん単調になって、相当つまらない市場になりそうですが、政府とねんごろの某広告代理店とか、矮小化を見越して社員を個人事業主に追いやったのでしょうか?

news.yahoo.co.jp

個人事業主がどう扱われるのか、応募者たちは覚悟しているのだろうか・・