【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

元・三河屋さんのセブンイレブン化によるメリット

私は学生時代のアルバイトでお世話になったこともあり、コンビニチェーンではセブンイレブンが一番好きです。

 

このところまた新たに、今度はおにぎりの件で叩かれていますが、昭和63年当時、セブンイレブンがこんな扱われ方をするなど到底考えられなかった。

 

昔働いていた地元のセブンイレブンのことを思いだしながら、前回記事に引き続いてもう少し書いてみたいと思います。

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セブンイレブン加盟の利点

 私が昭和終期~平成当初にかけて働いていた「元・三河屋」だったセブンイレブンは、もし何の手も打たなかったら経営が先細りになっていったかもしれません。

 

しかし、当時少年だった私から見てもこの一家はなにかこう、独特な甲斐性の底力というか、福徳があるように思われました。

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だから、今ではなくなってしまったような「パンプキン」とか「サンチェーン」など、コンビニといってもどこが隆盛を極めるかが未知数だった当時、早々とセブンイレブンに加盟することにしたようです。

 

以下、三河屋さんがセブンイレブンに業態変更したメリットと思われるものを列記します。

当時オーナー夫妻から聞いたことや、現場で働きながら感じたことなどを、私なりに総合してみました。

 

 現在のオーナーがこれらのことを感じられない環境ならば、変わってしまっているステージの中で、新たな価値を探していく必要があると思います。

 <1>客層の広がり

加盟当初は7時開店、23時閉店の「ザ・セブンイレブン」というスタイルだったようです。

その後、閉店は午前1時に繰り下がり、私が入った頃は既に24時間営業になっていました。


セブンイレブンのピピッ!と おかいものレジスター

三河屋さんはセブンイレブンになることで、グンと客層が広がりました。

ビジネスで最初に最も大事な「新規顧客獲得」ができたのです。

 

それまでは、住宅街で酒屋を営むこのお店へ買い物に来るのは、近所に住むお酒好きの親父さんとかその奥さんなど、比較的限られた層だったが、その枠が取っ払われました。

 

学生、OL、子供、外人・・元々の住人から最近越してきた人まで、三河屋時代には訪れなかった客層が「セブンイレブン」に来るようになりました。

 <2>取扱品目の広がり

客層が一気に広がった分、多種類の商品が求められるようになりました。

 

お酒かジュースが欲しくてお店に来るわけではなく、普段の生活の中の様々なシーンで必要なものを買いにくるからです。

 

食料品や日用品、雑誌や小物、そして弁当とファーストフードなんていう、それまでの三河屋さんでは扱っていなかったものを求めてやってくる。

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さらにこれが重要な点ですが「何か欲しいものは無いかな?」という理由で来店する人が出現するようになる。

 

普通、その理由で酒屋さんに来る人は居ないでしょう。

目的物があって、それを買いにくる人がほとんどのはずです。

 

必要なものを買いにくる客だけでなく、「買いたいものを探しにくる客」も増え、そのニーズに対応するための品目数が増え、それに伴って売上も大いに増えていきました。

 <3>整ったシステム

新規客が増え、お店に求められるニーズは一気に多様化しました。

すると、お店側がしなければならないことの種類もボリュームも増えるので、仕事は大変になります。

 

しかし、そこをカバーするのがフランチャイズのシステムとノウハウで、流通から陳列に至るまで、三河屋さんの商売を大いに後押ししてくれたのです。

 

当時はATMも無ければ電子決済も無い。

 

おでんと肉まん、パンのスライスとスラーピー、宅急便とビール券決済が主な特殊接客で、あとは発注を上手くやれればバイトくんでもかなりのことができました。

 <4>オーナーが豊かになる喜び

客層の増加と豊富な取り扱い品目。

オペレーション増大をカバーするシステムとマニュアル。

 

昭和から平成初頭にかけてセブンイレブンに加盟した個人商店のうち、これらのメリットを受けられたオーナーは多かったでしょう。

 

業態変更して(わかりやすく)成功した人は今より多かったはずで、その加盟者たちの喜びが、市場にあふれていた時代だったと思う。

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だからこそ、多少の負担を引き受けてでも店舗経営していくモチベーションが高く、それが「セブン-イレブン・ジャパン」のブランド価値を高めていた要因のひとつだと思うのです。

 

本部・加盟店・顧客の3者がそれぞれに「WINーWIN」な関係と言えることが多かったのが、初期のセブンイレブンだと考えています。

どうなんでしょう、今は?