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『大藪春彦「蘇る金狼」の味(3)バター』

朝倉哲也の、恐るべきバター摂取量がどうにも気になってしまい、もう少し書いてみます。

 バター(野望篇)、バター(完結篇)・・ではない!

この作品は上下巻に分かれており、上巻が「野望篇」、下巻が「完結篇」と題されています。


蘇える金狼 完結篇 (角川文庫 緑 362-3)
 

 

前回書いた食パンのくだりは野望篇のものですが、その後、彼のバター摂取の実態を表す別の記載が見つかりました。

blog.dbmschool.net

 

完結篇の307ページにこんなシーンがあります。

 

『分厚くスライスした玉ネギとチーズとバターを乗せたオープンサンドウィッチを頬張りながら新聞に目を通す。』

 

句読点ゼロ(笑)

一瞬たりともスキを与えない食事描写だ・・

 

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ドンピエロさんによる写真ACからの写真

 

さて、『分厚くスライスした』のが玉ネギだけなのか、チーズとバターも分厚い組に入るのか?

 

常識的には、後者2品は薄切りでしょう。

というか、バターは塗るもので、切って乗せるものではない。

 

しかし、彼がパン一斤弱にバターを225グラムも使う、フランス人の常識をもぶち破る男であることを忘れてはなりません。

 野獣喰うべし

そもそも、ワイルドで鳴った朝倉が、自分でパンを調理して食するときは、常にコールドサンドイッチで統一されています。

 

トースターが登場したのは京子が朝食を調えた時の一回のみで、後は必ずパンは常温のままです。

「男がトーストなんて、『ワイル度』が落ちるぜ」とでも考えているのでしょうか。

 

つまり、そこから類推するに、307ページのシーンでも、パンに乗せた分厚いバターを前歯でサクリと噛み割って食したに違いない。

 

「植物を喰っても力は出ない。やはり動物を噛み切ることで活力の源を生み出すのだ」とか?

 

動物性タンパク信奉者の面目躍如といったところでしょうか。

 

朝倉にはHPゲージの他に「肉ゲージ」があるに違いない。

単位は絶対「キログラム」です。