進捗確認や催促の対応は、死ぬほど頑張っても、処理すべき案件(要するに元本)は減らない。
緊急かつ重要案件が拡大した結果、今週の業務は・・・
緊急事態宣言が全都道府県対象となったため、テレワークに移行しなければならないエンドユーザー様の数が増えましたが、それに合わせて当方では出社制限が強化され、在宅勤務にストップがかかってしまった。
出社するまで前日の状況が目視できない中、本日は未読メール数が170件を超えていました。
一昨日の出勤時より約7割アップです。
「さすがにこれはやばいな」
2時間フライングして7時から作業を開始。
9時になるやいなや電話が入り始め、一人きりのオフィスでは「コール音がBGM」という劣悪な環境の中で電話対応しつつ、細かな作業にも従事しなければならなくなる。
前日出勤者のミステイクのリカバリーは、途中まで進んでしまっているせいで、お客様への謝罪と相談から始めなければならず厄介だ。
それが複数案件で発生している。
昨日からの積み残しに本日発生案件に手が付けられない…クソッ
この局面で私が一番恐れるのは”進捗に関する問い合わせ”です。
「昨日依頼してるんですけど、いつ受付してもらえるんですか?」
「この間の件で連絡待ってるんですけど」
「納期はまだ出ないんですか?」
これらは、お金を借りた時の利息と同じだと私は考えています。
「元」に付随する存在で、時間の経過とともに発生し、増えていく。
そして、利息と同じで「必ず対処しなければならない」という鉄則があります。
さらに、いくらこなしても元本は減らない(案件は片付かない)。
自分の側だけ完璧に調えても、「相手のあること」はコントロールできない
とにかく進捗確認や催促は、発生させないことが第一で、これで忙しいことを「充実している」と思っていると、なにぶん生産性のない事柄ですから「仕事ができないヤツ」と不本意なレッテルを貼られてしまう危険性もあります。
その時、スケジュール管理が甘いからなどと叱られることもあると思います。
ただ、相手のあることですから、いくら自分のスケジュールを管理したって、そんなことお客様には関係ない。
だから「スケジュール管理が甘いからだ」とか言う上司がいた場合、私は「その考え方のほうが甘い」ということを、結構それとなく言ってしまいます。
(『結構それとなく』とはどの程度露骨なのだろうか?)
自分の状況ばかりでなく、相手を込みで考えた『読み』がどこまでできるか?
この質問は、共感性の高さを計る指標と言われますが、これは人間関係だけでなく、このような業務遂行にも同じことが言えると思います。
相手の背景に関心を持って、次に起こりそうな感情を先に捕まえ、問題を未然に防ぐ行動がとれるよう、私はデータベースを使います。
お客様の情報は、業務のあちこちからたくさん入手できるので、普遍的な情報と、各種トレンド情報の入手ルートを普段から整備し、時間ができるとそれを眺めて、最新の状態に頭の中を更新する。
これを繰り返していると、お客様の名前を聞いただけでストーリーが頭に浮かんできて、その流れのどこから自分が関わるかの予測がつくようになる。
すると、「ちょうど半歩前」ぐらいの立ち位置に最初から立って案内できるようになってきます。
仮に進捗確認を受けてしまっても、最初の立ち位置が上手く取れれば「利回り」が少し緩やかになる。
今回のように、出勤が制限され、在宅勤務も許されないような急激な環境変化まではさすがに読み切れなかったので苦戦していますが、何より苦戦するのが、こうした『読み』ができるまでのプロセスが全く受け入れられないことだったりします。