前回、社会人になってからの勉強が難しいのは、学習対象の難易度だけの問題じゃないと書きました。
社会人にはまず「本業から勉強へのシフトチェンジ」という条件クリアが要る。
その条件クリアの時点でリソースを使い果たし、教材に向かう時にはすでに疲労困憊になっている、といった内容の記事です。
教材作成者の意思とは無関係に、教育コンテンツが「学習者を弱らせておいて叩く効果」になってしまうこともあるでしょう。
私自身、何度もその攻撃で撃沈した経験があります。
- 「自分は意志が弱い」という思い込みの大半は勘違い
- カウンターパンチを喰らっても立ち上がれる心理
- カウンターパンチを恐れて踏み込まない心理
- 独学で苦労すると、学校のありがたさが実感できる
- コイツ【Cocoon】やり始めねえなぁ~~!
「自分は意志が弱い」という思い込みの大半は勘違い
我々「社会人学生」は、上手に学習するために、自分が思っているよりも過酷な環境で学ぼうとしているのではないでしょうか。
「気が乗らない」というより「すでにやり切っていて限界」という場合があるので、それを“意思が弱い”とか"頭が悪い"と自分を責めないでほしいと思います。
それに、疲労困憊状態で自分の身体にムチ打って教材に向かう時、どうしても浅めな学習になる傾向があると思います。
カウンターパンチを喰らっても立ち上がれる心理
これも前回の記事で書きましたが、学ぶべきものは必ずしも難易度順に並んでいるとは限りません。
にもかかわらず、無計画に上からフルパワーで読み進み、スタミナ配分を誤って疲れ果ててしまう。
あるいは興味の向くまま手当たりしだいに手を付け始め、ようやく本道に戻る頃には力尽きてしまう。
いずれも独学でありがちなパターンで、系統立った効果的学習の流れに乗れない理由のひとつでしょう。
攻めている高揚感に満ちているときは、疲れを感じにくい
興味の向くまま無計画に学習を進めるのは得策とは言えませんが、少なくともプラス感情に基づいています。
攻めと受けでいえば、攻めに逸った挙句、学習そのものによって奔命に疲れてしまった形です。
面白くて寄り道した結果、疲れ切った状態で難解な解説に挑み、打ち負かされた無様な自分にショックを受け「もう若くないからムリかな?」などと勘違いしてモチベーションを下げてしまうことがあるかもしれません。
しかし、この過程をたどると「楽しんだ記憶」「夢中になった心の高揚」などが残る。
好印象が残っていると、「もう一回、あれをやり直してみるかな」などの再チャレンジに結びつきやすい。
カウンターパンチを恐れて踏み込まない心理
問題なのは、教材に初めて取り組む際に、最初からかなり消耗した状態で「やらなきゃな」という気持ちで向き合う場合です。
好きなことでも、体力は使います。
「好きなことだから、いくらやっても疲れない」という人をよく見かけますが、あれはかなりハイレベルに気分が高揚している状態です。
カウンター攻撃を軽減、又は無効化する「ワクワク」が無い勉強の辛さ
もしあなたが今、抑えきれないくらいワクワクしていないのなら、その状態で学習したら相応量の体力は確実に消費される。
そして賢明なあなたは、その消耗が結構なダメージになることを知っている。
本来、グッと踏み込んで思い切りパンチを打つことで、手ごたえのある結果がもたらされる。
しかし、踏み込んだ分だけ相手のカウンターパンチも威力を増す。
だから、残りのスタミナや既ダメージ量から判断して、受け止められるカウンターパンチの範囲で攻撃を仕掛けようとする。
ダメージに応じて加減する「逃げ腰のヒット&アウェー戦法」の効果
結局、自分の気力・体力と慎重に相談しつつ、できるだけ消耗を避けようと、ヒット&アウェー戦法で教材に向き合う。
「これは難解そうだ」と判断したら字面だけなぞってスルーしたり、つまみ食い程度の断片理解だけでプロセスを飛ばしてしまったりする。
コンディションが充分なら、いわば逃げ腰のこの戦法でも、あなたはその中から学ぶべきことを学べ、応用方法まで創造できるでしょう。
しかし、本業に打ち込んで疲労しているあなたのコンディションは良くない。
イメージどおりに学習がすすまず、自分の踏み込みが甘いことを認識しているせいもあって、どうにも不全感がハンパない。
いつ気持ちが折れてもおかしくない状況で「やらなければならないこと」を続けるのは、かなり大きなリスクだといえます。
仕事で必要ならばともかく、ただの義務感みたいなものだけで嫌々するぐらいなら、いっそ独学なんてやめた方がよいかもしれません。
独学で苦労すると、学校のありがたさが実感できる
学校などで指導者について学ぶことができれば、学習効果に配慮したカリキュラムにまとめて示してくれる。
理解不十分な点の詳細な追加説明も受けられるなど、たとえコンディションが不十分でも、それを補うことができます。
独学とは、こういった恩恵を受けずに行うことなので、続けていられること自体がすでに『人に秀でる能力』と言っても良いかもしれません。
あるいは『そこまでしてでもやりたいことがある』という強い姿勢を証明しています。
とにかく、学習量に圧倒されたとしても、目的が明確である以上、ワクワクしながらやっている人と、やることは同じです。
大量の情報の中から冷静に取捨選択をし、段階的に頭に入れつつ手を動かし、腹に落としていくことになるでしょう。
コイツ【Cocoon】やり始めねえなぁ~~!
ワードプレスで【Cocoon】というテーマを使ってみる、というコンセプトで記事を書き始めたわりに、目次の紹介ぐらいしかせず、ウダウダと書き続けています。
私はスイスイ勉強できるタイプではないので、できない心理をフォーカスしたい気持ちがあります。
落ちこぼれの私が「優等生的な解説サイト」から受ける印象
IT系のハウツーを紹介しているユーザーのブログ記事などは星の数ほどありますが、どれもクールかつスマート。
ムダのない最短距離で、ノイズゼロの高説が書かれています。
私のようなITオンチは、解説サイトで表示されている画面が、自分のPCで表示される内容と違っていると、いとも簡単に振り落とされてしまう。
そうなると、クール&スマート、ムダ無しノイズ無しの良くできた解説サイトであればあるほど、学生時代についていけなかった授業の記憶がよみがえり、継続の意思を失ってしまいがちです。
一般ユーザーは、開発者ほどの検証を重ねていないのがふつう
考えてみれば、作者でもない一般のユーザーが、自分の使用環境で使ってみた際のハウツーを紹介しているブログでは、どうしても汎用性に欠ける部分が出てきてしまうはず。
たとえば【Cocoon】の作成者である「わいひら」さんならば、様々な環境下で使用するときのことを検証しているでしょうが、一般ユーザーは当然そこまではしないでしょう。
読み手にそれなりの技量がないと受け止めきれない発信をしているユーザーも、かなり多いと思われます。
しかし、それによって救われている後進ユーザーの数も非常に多い。
だから、優れた人同士で助け合える関係は、これからもどんどん増えて欲しい。
そんな中で、挫折や責め苦の懐古を豊富に語る、落ちこぼれの記録があっても良いじゃないかと思うので、今後もノイズたっぷりに書いていこうと思っています。
というか、そもそも自分のたどたどしい学習過程を備忘録的に綴っていくつもりで始めたので、その路線を崩さずに進むつもりです。
ためにならないワードプレス系の記事だと思って、興味のない方は読み飛ばしていただければと思いますのでよろしくお願い致します。