【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

(2)省エネモードなら「弱いけど長時間労働可能」なウルトラマン

時にダブルワークを強いられるウルトラマン。

労働には不充分な資源しか与えられないのに、それに見合わない結果を求められるのも、彼らの能力の高さならではのことかもしれません。

 

逆の見方をすれば、従業員の高い能力を便利使いする、アンフェアな労働環境と言えなくもない。

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ウルトラマン80が、一日に二度変身すると最初からカラータイマー点滅状態になるように、彼らはたくさん働かされるわりに、提供されるエネルギーはずいぶんケチケチしている。

 

 

有限のエネルギーを、どう割り振るか

しかし、ウルトラ一族が持つ各種の特徴は、問答無用で子供たちの憧れの的です。

 

おなじみの「身長40m」「マッハ5や7で飛ぶ」や、「知能指数1万」など数値に関するトピック。

 

スペシウム光線をはじめとする各種の光線やバリヤー、テレポートや水流発射などの特殊能力。

 

能力は凄いが、どう考えてもこれらを実現するには大量のエネルギーが要る。

 

高い能力を発揮するには、当然それに見合う元手が必要ですが、与えられないからには、もはや身を削る消耗戦しかない。

 

だいたい『活動時間の制限』という条件が粗悪すぎる

そもそも、地球上での活動時間に限界があるのもまた、彼らの過酷さを物語っています。

 

私たちになぞらえれば「業務量が過多なのに残業は禁止。会社には始業時間の15分前にならないと入れない」みたいなものでしょうか。

 

テレワークの無い時代にこれをやられると、もはや書類を持ち帰るしかないのですが、それすらも「持ち出し禁止」を ”持ち出される” とお手上げです。

 

ウルトラマンたちは、それ以上に・・というか、それとは比べ物にならないほどの徹底した就業時間制限を受けていて、その中で結果を出さなければならない。

 

しかし、それもまた私たちが強烈に惹きつけられる要素です。

 

「長く働けるウルトラマン」はカッコいいか?

持ち時間が少ないなんて、本来は弱点中の弱点という感じですが、むしろそこに一層の魅力を感じます。


最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術

 

極めて短い時間内で、大仕事をサクッとこなす実務能力の高さ。

それを実現させるだけの意志や能力。スキルの数や多様性。

こういった要素を、一瞬の見せ場で発揮するパフォーマンス。

 

たしかに「ウルトラな人」の名を冠するにふさわしい。

 

パフォーマンスと引き換えに省エネモード設定にしたらどうなる?

朝から夜中までメリハリなくダラダラ働くウルトラマンに、魅力は感じません。

それは、能力の低さ・効率の悪さ・成果の無さと直結するものだからかもしれません。

 

ウルトラマンの超人的に高い能力は、それとは対極にあるものです。

 

ということは、超人的に高い能力を落としていくと、やがてはダラダラ働くサラリーマンレベルに行き着くのかもしれません。

 

そもそも変身前の彼らの能力は、他の隊員たちとそれほどかけ離れたものではなさそうです。

そして、人間の姿をしている限り、彼らはごく普通に地球上での活動ができます。

 

つまり、先ほど挙げた各種の優れた数値や能力をセーブすることで、こんなことが可能になるかもしれません。

 

①変身後の姿でも活動時間を長くできる

②短期間に続けて変身してもカラータイマーが点滅しない

 

この問題は考えておきたいところです。

なんだか柳田理科雄さんが本にしてそうな内容になりますが、さらにちょっとだけふれてみます。

 

ちなみにこの本⇩⇩⇩で紹介されている人気エピソードの中で、私が好きなのは「第9位 知られざる弱点『抱腹絶倒!怪獣・怪人たちの、この弱点がすごい!』」です。

よくこんな大雑把な設定を世間に発信したなというバカバカしい弱点、大好きです。

(試し読みで目次が見られるので、昔このシリーズのファンだった方はご自分の好きだったエピソードをチェックしてみてください)


金の空想科学読本