「見た目スリムなのに、なかなかボリュームあるんだね」
怪しい褒め言葉は、このケーキに向けられた賛辞だ。
【ストロベリー メリークリーム ケーキ】という、最後のワザみたいな名称をつけられたこのケーキは、今回の ”季節のメニュー” で最後に攻略する相手です。
長身で細身、ウェーブ髪が魅惑的な彼女と甘酸っぱいひとときを
一見物足りなさを感じてしまう細身のケーキですが、彼女(?)は長身。
ウェーブの利いた髪がとても魅惑的です。
ホイップするときに、この形を目指して挫折した人は多いでしょうが、この形状たるや、いざケーキを頂こうとする際の食心(しょくごころ)を大いにかきたててくれるものであります。
このケーキは4層に分かれているのですが(最上部のホイップまで入れたら5層)、下2層を除いては割と簡単に各層をセパレートに取って、それぞれの部位を単独で口に運ぶことができます。
ここが肝!なストロベリームースと『セパレート具合』
今回特に目立ったのはストロベリームースの程よい酸っぱさ。
多分ここに最初に意識が集中するので、全体的な甘さは控えめな印象を受けるでしょう。
スリムなわりにボリュームを感じるのも、華美なストロベリームース層と、比較的地味な他の層とのコントラストによるものではないかと思われます。
それだけに、フォークを入れたら他の層と混ざり合ってしまう作りにならないよう気遣ったためかわかりませんが、上にも少し書いたように『セパレート感』が強い。
下のスポンジが固め、かつストロベリームース層が思ったよりずっとシャンとしているため、フォークでその部分だけを、混じりっけ無しに取り出すことが容易なのです。
一方、第3層のメリークリーム(?)層と最下層のスポンジは、やや渾然一体といった形で存在し、悪目立ちしない感じ。名バイプレーヤーのごとく良い仕事してます。
もちろん、上から下まで一気通貫でも味わってみましたが、程よい甘酸っぱさのストロベリームースを主役にした壮大なストーリーが、舌の上で一気に展開する流れになります。
なお、説明文ではスポンジケーキのことを『しっとりふんわりのスポンジ生地』と表現していますが、ケーキ全体のセパレート感はこのスポンジが肝になっているもよう。
急いで食べてはもったいない。
ゆっくり食べたら、きっと半分量でも十分に堪能できるでしょう。
【番外】私の頭にだけ浮かんだ『仮面ライダーオーズ』の変身シーン
実はこのケーキ、上から下までフォークを貫き通すときの手応えは一定ではなく、スポンジ層を通り抜ける都度、わずかに停滞します。
ちょうど『仮面ライダーオーズ』の変身シーンのように、握りしめたオースキャナーが3つのメダル上を通過するたびに「シャン、シャン、シャン」と音が鳴って、その都度、火野映司の手の動きが軽くスピードダウンするかのようなあの小気味よい演出が、私の手に起きたような印象(通じる人いるかな? このたとえ)
一応、画像元である東映のページ張っておきますので、ご興味のある方はどうぞ。