【感情会計】善意と悪意のバランスシート

善と悪の差し引き感情=幸福度

ニッチな読書あそび

「歴史の人物を将棋の駒に例える」という遊び

何回か前の記事で、劉邦に仕えた主な臣下を将棋の駒に例えてみました。 張良と蕭何は「金」 韓信は「飛車」または「角」 陳平は「銀」または「桂馬」 blog.dbmschool.net こういう「当てはめもの」は、歴史好きには楽しいものですね。 一方、やはり何回か前…

【項羽と劉邦】出番少なめ、意外に塩対応? 智謀の人・陳平

司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』に登場する主要キャラクターの一人である陳平は、張良と並ぶ知将です。 功労者3傑に名の挙がらぬ豪華なベンチ要員 秀吉を補佐した「両兵衛」の一翼・黒田官兵衛は ”陳平キャラ” 張良と同じ試験科目でトップは取りづらい ほぼ…

【項羽と劉邦】かまってあげないとメンブレする面倒な張良?

前回、劉邦と張良の関係にラブコメ感を見出す記述をしましたが、実際に司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』での張良は、風貌や所作のたぐいが女性的に描かれることが多く、司馬さんはよほどそれを強調したかったのだなと思わされます。 blog.dbmschool.net そし…

【項羽と劉邦】劉邦と張良にうっすら感じるラブコメ感

張良は「経営企画」 蕭何は「総務」 韓信は「営業」 会社の役職に例えるとそんな評論の対象になりがちなのが『項羽と劉邦』に登場する劉邦陣営の有名な部下たちです。 では将棋の駒ならどうなる? 張良はもちろん「金」 陳平は・・「銀」かな? 韓信は言うま…

司馬さんに情報を与えないと際立つ「キャラ活かし」

Yahooニュースの中に時々表示される「歴史物記事」 ガッカリする内容も多いのですが、ときどき興味深いものがあります。 rekishikaido.php.co.jp 今回のこれは、純然たる「歴史モノ」ではありません。 しかし、端的にまとまっていて切れ味が良く、何かと批判…

【ニッチに語る】好きな小説がアニメになると ”シビアな比較” になって楽しめない

お気に入りの小説が映画化・ドラマ化された経験は何度もあります。 しかし、アニメ化された経験は1度しかありません。 これは少ないほうなのでしょうか? それとも、読んだ小説がアニメ化された経験があることのほうが珍しい? どちらにせよ私は1回だけ。 …

【ニッチに語る】リッチな ”敵” の使いかた

短編作品の悪役は、強くて外道なほど勝ったときのカタルシスが強い でも、敵がそんなに強いなら、物語を長く楽しみたいから長編を希望する 読者がその作品を愛すれば愛するほど生じてしまうアンビバレンス。 一方、作者にだってその手ごたえはあるでしょう。…

買いましたよ! 『ザイム真理教』

金曜日に三橋TVで動画見て、面白そうなので買いました。 これ⇩⇩です。『ザイム真理教』 近所の書店で売ってたので、繁華街のデッカイ書店に行かなくて済みました。 森永さんのことは以前ブログに書きましたが、この方、最初は専売公社にいたのですね。 オ…

セックスと増税・・星新一『新しい政策』を読みつつ考える

ベッドシーンと暴力シーンは書かない。 星新一さんのポリシーであり、中学時代に星さんの作品に耽溺していた私が小説作品を読むときの傾向でもあります。 そんな私が少年時代に読んでいて怖かった『なりそこない王子』 「星さんの裏切り?」とすら思えた話が…

高校生が主役のマンガを読んだ時の雑感(なんか2年生がWEAKな印象)

私は昔、ジャンプコミックスの『ろくでなしBLUES』が好きでした。 連載前の読み切り作品でグイッと引き込まれ、連載開始時には「おおおっ!」と感激したほどです。 次作『ROOKIES』より知名度は低いものの、そのドラマ性やキャラの魅力なども抜群でした。 帝…

『見切れてる』って言葉、北斗の拳ではこう使われてる

ケンシロウは、敵が見破られまいとしている拳の動きが見えたときに「見切った」と言うが、敵の拳がデカすぎて視界からはみ出たことに対し「端っこ見切れてるぞ」とは言わない。 第22話 第一部完結 ユリア永遠に……そしてシンよ! ずっと気になっている言葉 隠…

「優秀な人材」がついていけない『平時』⇒『戦時』のシフトチェンジ

「だから平時の政治家はこういう時に役に立たないんだ」と、現総理がよく揶揄されています。 たしかに、多くの方が言われるように『平時』と『有事(戦時)』の際には、求められる能力がまったく違うのではないかと思われます。 褒めたりクサしたりできるほ…

誰も指摘してないけど言われてみればそうですね、柘植さん

柘植久慶さんをご存じの方に出会ったことが無いのですが、もし居たら結構変わりものかもしれません。 私は、三国志関連の書籍で知りました(たぶん)。 図書館で検索して、めぼしい本をまとめて借りた中の一冊に、柘植さんの著作がありました。 戦略戦術の「…

『ながらスマホ』と「歩きスマホ」は違う

過去2回にわたって、「ながらスマホ」に関する記事を書いてきました。 これはアンデシュ・ハンセンの『スマホ脳』という書籍を、岡田斗司夫さんが解説した動画を元にしたものです。 スマホ脳(新潮新書) そしてこれは前の記事でも書きましたが、動画のサム…

『ながらスマホ』は ”行動から報酬” までが速い

ながらスマホは、古代から生き残ってきた人類(いわば人類の中の『勝ち組』)に必須だった「情報の確認行為」と同類の行動だった・・ そんな内容のことが書かれた本『スマホ脳』を解説している岡田斗司夫さんの動画をベースに、前回はちょっとした私見を書き…

『ながらスマホ』と「劣等感の解消」

シングルタスクは、つまらない。 ひとつのことをチマチマと・・はかどらないったらありゃしない・・。 速度を上げると言ったって、しょせん一つのことなんだし、急いだって限界がある。 マルチタスクは、おもしろい。 全く違うふたつのことを同時並行! たと…

今さらながら68さんの「今頃ソーサリー」

今からおよそ10年前 ふと思い出して、昔ハマったゲームブック(小説で遊べるロールプレイングゲーム)の「ソーサリー」という作品をネットで検索してみました(全4巻にわたる壮大な物語)。 // リンク 私がこれをプレイしていたのは1980年代半ば。 ま…

マインドマップ習得の決め手は「小学生」②

前回記事では「マインドマップ(R)for kids勉強が楽しくなるノート術」を紹介し、その活用事例を紹介するため、幕末の偉人・大村益次郎(村田蔵六)の略歴を文章だけで著してみました。 blog.dbmschool.net 今回は実際にマインドマップを使って「村…

マインドマップ習得の決め手は「小学生」

マインドマップを使っている人は、どれくらいいるのでしょうか? 私は「MindManager(マインドマネージャー)」という専用ツールを10年以上使い続けていますが、なかなか周囲にユーザーはいません。 「難しいことは力まないと覚えられない」は疑わしい 大…

憧れの維新志士の順位が、読む作品によって変えられてしまう

歴史もののドラマや小説では、誰が主人公なのかによって、他では主役級の登場人物が脇役になることはよくあります。 司馬作品のリアリティは、価値観を変えてしまう 私は司馬遼太郎さんの「世に住む日日」を読んだ頃は、明治維新の頃の人物の中で一番好きな…

やっぱり「逆撃シリーズ」には魅力あり!!

歴史の「もしも」を考えるのは楽しい。 もし、織田信長が往年の逃げっぷりの良さで本能寺を脱出していたら・・ もし、大阪城の豊臣秀頼を関ケ原に出陣させることができていたら・・ その後の展開が無限に広がってくるような気がします。 しかし、このような…

項羽と劉邦 エリートに無茶ぶりする「追い込まれた上司」

そのハイリスクは「合意の上」か? 個人的に賭けている事業やライフワークなど「自発的に得たいものがある場合のハイリスク・ハイリターン」は自己責任で選択自由だから、まあ諦めもつきます。 そうではない勤め人だとしても、出世や報酬が欲しい気持ちが先…

項羽と劉邦 ハイリスク・ハイリターン。エリートに課される束縛と自由

同僚時代の項羽と劉邦は、秦帝国を滅ぼす実戦部隊を率いて本拠地を出発しました。 主力軍を率いる将軍・項羽は、秦軍最強の章邯(しょうかん)将軍が指揮する本体をくだして首都・咸陽(かんよう)を陥とすべく、長駆、関中へ向かいます。 一方の劉邦は別働…

項羽と劉邦 同僚を“上司”と仰ぐ敗北感

現代に語り継がれる歴史的大バトルを繰り広げ、その模様は書籍や演劇にとどまらず、マンガやゲームとして幅広い年代に親しまれるようになった、ふたりの英雄「項羽と劉邦」 項羽と劉邦(上) (新潮文庫) 武田信玄と上杉謙信みたいに、最初から当主同士として…

この一文に魅力あり!! 項羽と劉邦から「張良登場」

頭が良い人になりたい 頭が良い人に憧れる どちらもありふれた言葉で、全く同じ意味だと考えても、あながち間違っていないでしょう。 しかし、 頭が良い人に憧れて、自分も頭が良くなりたいと思った。 と 頭が良い人に憧れて、この人について行きたいと思っ…

主人公に魅力あり!! 胡桃沢耕史「翔んでる警視」シリーズ③

楽しんで書き続けているうちに、主人公・岩崎白昼夢(さだむ)警視をクローズアップする記事が3回目となりました。 「翔んでる警視」関係の記事だと、もう何回になるか…。 煮ても焼いても食えぬヤツとか、箸にも棒にも掛からぬヤツという人物は、割とあちこ…

この脇役に魅力あり!! 進藤巡査長②

“進んでる巡査長” ひょっとしたら、『翔んでる警視』のスピンオフとして1回くらいは作られても良かったのではないでしょうか? 天才的頭脳を持つスーパーエリート岩崎白昼夢(さだむ)警視の部下・進藤俊次巡査長が主人公の、実直な刑事の活躍物語。 作者が…

この脇役に魅力あり!! 進藤巡査長

私は年功序列の役人生活が長く、昇進試験といった飛び級が可能なシステムも無いところだったため、「年上は『上』であり役職も給与も若者より上位である」という価値観が当然な環境の中で、社会人1年目から過ごした過去を持っています。 年齢と役職が逆転す…

オブジェクトに魅力あり!! 寝待ちの藤兵衛

ソフトウェアの開発では(技術者でもないくせにわかったような言い方ですが)、頻繁に使う機能の実行プログラムを1つの単位とし、丸ごと使い回すことがあります。 その単位を「オブジェクト」と呼び、プログラム認識用に「オブジェクトを宣言する」という言…

主人公に魅力あり!! 胡桃沢耕史「翔んでる警視」シリーズ②

悪役に魅力のある作品は面白い 悪役が徹底的にワルで、外道で酷いやつであればあるほど、ヒーローが引き立つ。 でも、ヒーローがあまりにも清廉潔白であると、なんだか面白味が感じられないことも事実です。 たぶん、昔のヒーローは「カッコよい」だけでキャ…